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エンジニア採用に悩む人事担当者は多いのではないでしょうか。技術に詳しくない人事がエンジニアのスキルを正しく評価するのは、簡単ではありません。採用を成功させるには、求人作成や面接などの各フェーズで社内エンジニアの協力を得る必要があります。
この記事では、人事向けにエンジニア採用のコツをまとめました。採用手法や入社の動機づけを行う方法、最低限押さえたいIT職の基礎知識を紹介するので、参考にしてください。
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目次
エンジニア採用が難しい理由として、以下の2つが挙げられます。
エンジニア経験がない人事担当者が、エンジニアのスキルを見極めるのは簡単ではありません。論理的思考力やプレゼンテーション能力といったスキルは評価できても、専門的な技術の知識・スキルは把握しにくいでしょう。
開発現場が求めるスキルレベルを満たしていても、「社風に合わない」「チームメンバーと連携できるか心配」といった人事担当者の人物面の評価から、採用見送りとなることがあるようです。
近年は、ビッグデータやIoTといった新技術の登場、情報セキュリティニーズの高まりなどにより、国内のIT人材不足が続いています。さらに、日本では少子高齢化が進み、今後もIT人材の獲得は難しいと予想されます。
その中でも、資金力がある企業は好待遇を提示することで、比較的簡単にエンジニアを確保できます。しかし、待遇を充実させられない中小企業では、採用が難航することが多いようです。
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エンジニア採用の際は、次の8つのポイントを意識しましょう。
エンジニアにとって魅力的な条件を提示するには、「エンジニアが何を求めているか」を知っていることが前提となります。エンジニアには、大きく分けて次の志向があると考えられます。
エンジニアの心理を引き出したら、それに対して自社が何を提供できるか整理しましょう。
たとえば、サービス志向のエンジニアには、サービスの将来性や世の中への貢献度について伝えるのが効果的です。技術志向のエンジニアには、先端技術を使える環境があるか、スペシャリストのキャリアパスがあるか、といった点を訴求できます。安定志向のエンジニアには、教育体制の充実や残業の少なさをアピールするのが有効です。
エンジニアのニーズに対して自社で提供できることが少ないと感じたら、まずは働く環境や待遇を整備しましょう。
エンジニアは専門性が高く、人事だけで採用活動を進めても現場のニーズに合った人材を採用できないこともあります。そのため採用活動にはなるべく現場のエンジニアを巻き込みましょう。
現場のエンジニアの視点を含めて求人票を作成したり、面接に同席してもらいスキルをチェックしてもらったりすることで採用を有利に進められるでしょう。
人事担当者と開発現場のエンジニアが考える採用基準に違いが出ないよう、選考時に重視する項目・妥協するポイントについてすり合わせを行いましょう。
エンジニアが採用市況を把握していないと、求める基準が高くなり過ぎ選考通過率が低くなってしまいます。IT人材の採用が厳しい現状を伝え、お互いに認識を揃えて採用活動を行える体制を整えましょう。
採用に関する意識を統一するには、会社や部門全体でキックオフを開催するのも有効です。採用の背景や目標、方針を共有することで、「一人ひとりが採用に関わっている」という意識を持てるようになります。
選考結果の連絡や面接の日程調整、内定通知といった応募者への連絡は、なるべく早く行いましょう。企業からの連絡が遅いと、応募者がその間にほかの企業への入社を決め、辞退する可能性があるためです。
より多くの人材を確保するなら、経験年数やスキル・実績だけではなく、将来性に着目して採用を行うのも一つの方法です。
実務経験がなかったとしても、趣味でプログラミングをやっている人なら、基礎的なITの知識・スキルは身についていると考えられます。プログラミングの基本とともに、学習意欲や問題解決スキル、論理的思考力などがある人材なら、入社後に活躍する可能性があるでしょう。
応募者を増やすには、インターネットで閲覧できる情報量を増やしましょう。昨今、転職者の多くは求人票やスカウトメールの内容だけではなく、ネットでリサーチしたその他の情報をもとに応募を決めます。
そのため、自社サイトや技術ブログ、SNSを通してエンジニアに情報発信を行いましょう。具体的には、次のような内容を発信するのが効果的です。
・プロダクト開発にあたっての思い
・エンジニアメンバーの紹介
・エンジニアの教育体制
・社内の様子
作成した記事のURLはスカウトメールや求人票に添付すると良いでしょう。
採用活動に力を入れても、劣悪な労働環境ではエンジニアは集まりません。「社内の風通しは良いか」「リモートワーク制度があるか」「評価基準は適正か」といった現状の環境を見直し、改善すべき点は変えていきましょう。
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関連記事 : エンジニア採用のコツとは?エージェントが教える成功の条件
エンジニアを採用する際の大まかな流れを紹介します。各段階の注意点を把握し、採用活動に活かしましょう。
ペルソナ(企業が求める人物像)を決める際は、以下の項目について考えましょう。
・必要なスキル
・実務経験の有無、年数
・現職の会社での職位
・ヒューマンスキル
ペルソナを設定すれば採用基準が明確になり、面接の質問内容や面接官の選定をスムーズに進められます。
関連記事:採用におけるペルソナの設計方法を解説!作成時に役立つフォーマットも紹介
求人・案件の雛形があれば、自社が必要とする人材を適宜確認できるほか、求める人物像をエージェントに伝える際に役立ちます。求人・案件の記載内容の例は、以下のとおりです。
採用単価は、人材確保の緊急性や欲しい人材の希少性を踏まえて決定します。
緊急性が高い場合は、より多くの採用手段を使って募集する必要があり、その分採用単価は高くなるでしょう。また、応募者に求める経験を「◯◯の開発経験」とするか「◯◯の開発経験とマネジメント経験」とするかで、採用の間口は変わります。より高度な知識・経験を求める際は希少度が高くなり、採用コストは上がる可能性があるでしょう。
エンジニアの採用方法の例は、以下のとおりです。
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自社を深く知ってもらったり、具体的な条件を伝えたりするために、面接とは別に面談を実施しましょう。面談には、以下のような種類があります。
・カジュアル面談
・条件提示の面談
・クロージング面談
カジュアル面談は、ランチやお茶をしながら自社について説明したり、候補者の質問に応えたりするものです。
面接が終盤に進んだら、必要に応じて具体的な年収や勤務形態を伝える条件提示の面談を行います。
クロージング面談は、内定後に内定辞退を防止するための面談です。エンジニアは内定を複数持っている可能性があり、選考終了後も自社に入社してもらう動機づけを行う必要があります。クロージング面談では、候補者の本音を聞き出し、自社への入社を決意してもらえるような情報を伝えましょう。
面接では、応募者に以下のような事項を確認しましょう。
プログラミングスキルは以下の方法で確認します。
・応募者が書いたコードを見る
・スキルシートを提出してもらう
応募者のコードを見るには、Webテストやホワイトボードを使ったコードテストなどの手法があります。もしくは、応募者がこれまでに担当した業務内容や得意分野、保有資格などをA4用紙2~3枚程度にまとめたスキルシートの提出を求めましょう。
職種や業務内容によって、次のようなスキルを見極めます。
経験のあるサーバーサイド言語(Ruby,PHP,Java,Python,Goなど) / 経験のあるフロントエンド言語(HTML, JavaScript , Reactなど) / ソフトウェアの経験 / ハードウェアの経験 / セキュリティの経験 /インフラの経験 / UXの経験 / UIの経験 / 英語力
実績については、結果だけではなく成果を得るまでの過程に着目しましょう。どのような立場・状況で行動をとったのかを詳しく尋ねることで、主体性や協調性などのヒューマンスキルを把握できます。
スキル習得のために、応募者がどのような努力をしてきたのかを尋ねます。
技術は急速に進展しており、エンジニアとして活躍し続けるには日々の勉強が欠かせません。面接時点での保有スキルだけではなく、向上心や学習意欲などもチェックしておくと、入社後の活躍度を測れるでしょう。
企業側はマネジメント職候補を採用するつもりでも、応募者は「将来も現場で手を動かしたい」と考えている可能性があります。企業側の期待と応募者のビジョンに相違がないか確認するためには、キャリアプランを尋ねる必要があるでしょう。
会社や現場のエンジニアとの相性を見極めるには、人物面の評価として次のような項目を確認しましょう。
・事業に共感するか
・理念に共感するか
・チームに貢献する姿勢があるか
・成果のために努力を惜しまない正確か
・自分で考えて行動できるか
自社に入社を決めてもらうには、内定通知後のフォローが重要です。内定通知後、返事を待つ間に、候補者と接点をつくりましょう。その1つとして、現場エンジニアとの交流会があります。
話す相手が人事や経営層だと、候補者は「選考や入社後の評価に影響するのでは?」と思い本音を話せません。その点、現場のエンジニアは比較的話がしやすく、面接で解消できなかった不安や疑問点を解消しやすいでしょう。
特に、未経験や若手を採用する場合は、社内の教育体制を整えましょう。同じ条件で募集をしても、採用した全員のスキルレベルが同じとは限りません。研修やOJT、定期的なフィードバック面談などの仕組みをつくり、個々に合った支援ができるようにします。
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エンジニアの採用を成功させるには、人事担当者は最低限のエンジニアやITに関連する知識を押さえる必要があります。エンジニアの代表的な職種と職位を紹介するので、参考にしてください。
エンジニアには、次のような職種があります。
エンジニアの主なポジションです。
プロジェクトリーダーは、プロジェクトの現場責任者として、トラブル発生時の対応やメンバーの管理を行います。
プロジェクトマネージャーは、プロダクトリーダーよりさらに広い視野でプロジェクトを管理する職種です。プロジェクト全体の計画策定や進捗管理を行うほか、プロジェクト終了後のレビューも担当します。
プロダクトマネージャーは、プロダクトに対する全体的な責任を負うポジションです。経営戦略や市場の状況を踏まえたうえで、プロダクトの開発から販売までの戦略を立案・実行していきます。
経験を積んだエンジニアは、「CTO(最高技術責任者)」や「VPoE(技術部門のマネジメント責任者)」といったさらに上位のポジションに就くこともあります。
エンジニアのスキルを判断するには、プログラミング言語の知識も必要です。プログラミング言語にはさまざまな種類があり、開発対象ごとに適した言語が存在します。エンジニアの職種別にいくつか例をあげるので参考にしてください。
・フロントエンドエンジニア:HTML, CSS, JavaScript
・バックエンドエンジニア:C, Java, PHP, Ruby, Go, Python
・モバイルエンジニア:Kotlin, Java, Swift
エンジニア採用が難航する際は、次のような方法での人材確保も検討しましょう。
社内育成を行うことで、自社業務に理解の深い人材を育てられます。社内に技術力のあるエンジニアがいる場合やリソースに余裕がある場合は、社内研修やOJTを実施しましょう。社内のノウハウによる教育が難しい場合、外部研修でプロの指導を求めるのがおすすめです。
関連記事:エンジニア教育における3つの課題と6つのポイント|効果的な育成方法とは
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エンジニア採用に苦戦する人事担当者に向けて、採用が難しい理由や成功させる方法を紹介します。採用の課題を知ったうえで、改善方法を考えていきましょう。
A.人事担当者のIT知識が浅く、エンジニアのスキルを適切に見極められない問題があります。また、国内ではIT人材が不足し、企業同士が人材を取り合っている状況です。資金力がなく好条件を提示できない企業では、特にエンジニアの確保が難しくなっています。
A.人事担当者だけでなく、現場のエンジニアの声を採用活動に取り入れましょう。その一つとして、求人票が求職者にとって魅力のある内容になっているかチェックを依頼します。面接に同席してもらい、スキル面での評価をしてもらうのも良いでしょう。
A.ITの基礎をまとめた書籍を読むか、エンジニアが発信する動画・SNSで情報を得られます。分からない点は直接現場のエンジニアに質問しましょう。実際にエンジニアと話すと、求める人物像を具体化することにもつながります。
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