LINEが高く評価している、サービス提供に対する強い責任感を持つエンジニア像とは

2022年3月23日

LINE株式会社 エンジニア中途採用チーム リクルーター

長井 綾子

大学卒業後、総合人材サービス会社アデコに新卒で入社。派遣事業部を経て、2012年から約6年半、人材紹介事業部に所属。IT/Web領域に特化した両面型のコンサルタントとマネジメントを経験。2018年にLINE株式会社に入社、エンジニア中途採用を担当。

エンジニアの採用担当者に選考のポイントや求める人物像について尋ね、現場のリアルな声を届ける「採用担当者の本音」シリーズ。第4回は、LINE株式会社エンジニア中途採用チーム の長井綾子さんに登場していただきます。国内有数のユーザー規模を誇る「LINE」を中心に、様々なサービスを提供するLINE株式会社。同社が高く評価するエンジニアとはどんな人なのか?

技術を高め合える環境で開発に取り組める

Q1. LINEのエンジニア組織について教えてください。

エンジニアはLINE株式会社単体で約800人、国内外のグループ全拠点を合わせて約3000人います。日常業務でも海外の開発拠点と連携しながらサービスをつくることが多く、多くのチームに外国籍の社員がいるなど、非常にグローバルな環境です。

当社エンジニア組織の特徴として、各チームのリーダや評価者は全員技術者、また技術者として多く経験を積んできた役員です。エンジニア組織を率いる人がエンジニアでないと、技術的な成果への評価を行うことが難しい場合があります。仕事の成果をより適正に評価するために、「エンジニアがエンジニアを評価する」仕組みづくりを徹底しています。

人物面の傾向として、LINEのエンジニアは技術が好きな人が多いと思います。純粋に技術を高め合える環境を求め、自分の力が大規模なサービスに活かせることに面白みを感じて入社した方が大多数です。一緒に働く同僚からハイレベルな知識や観点が得られることがモチベーションにもなっているようですね。

また、社内はフラットな対話ができる風土です。発言者の年次や肩書きに関係なく、提案理由に合理性があれば、新しい技術を取り入れられます。「上司が言っているから」「企画がサービスの仕様を決めたから」ではなく、「こうしたらもっと良くなる」という意見を対等に言えるのはLINEらしさだと思います。

Q2. 今求めているエンジニアはどんな方でしょうか?

現在ホームページで求人を出している全ポジションで募集しています。職域でいうと、サーバサイドエンジニアの募集数が多いですね。事業領域でいうとAI、コマース、フィンテックなどはLINEの戦略事業として組織を拡大しているところで、ニーズは高いですね。

さらに、データ周りのエンジニア採用も強化しています。2021年の3月にZホールディングス株式会社との統合が完了し、LINEに既存するものを含めた大量なデータをどういうふうに保管、分析、活用していくかが課題になっています。そのため、データ利活用に関わる職種は積極募集中です。

もちろん、例として挙げなかった職域や事業で募集をしていないというわけではありません。むしろ積極的な採用を行っていないポジションが少ないくらい、技術組織では全方位的に募集を続けています。

Q3. LINEに応募するエンジニアはどんな人が多いですか?

「トラフィックの多い環境で技術を磨きたい」「たくさんの人に使ってもらえるサービスに携わりたい」「高い技術力を持つ人たちと一緒に開発をしたい」といった志望動機の方が多いです。それは当社が求めるエンジニア像とマッチしています。

もちろん、技術面やスキル不足でお見送りとさせていただくケースもあります。とはいえ、同じ職種でも、ポジションによっては求める技術レベルがさまざまです。例えばサーバサイドエンジニアだけで求人数は約60あり、それぞれ求める要件やレベル感はサービスのフェーズとチームの状況によって少しずつ異なりますので、LINEに興味がある方はまずご応募いただきたいです。

周りを巻き込むことに対する強い責任感

Q4. LINEが採用の際に高く評価するエンジニアの条件はなんでしょうか?

採用における評価も該当部門や役割のエンジニア役員や組織長が行うので、あくまで傾向としてお話させていただきます。たとえば、自分が書くコードの影響範囲を意識しながら開発ができる人は高く評価させていただくことが多いように思います。LINEの場合、自分たちがつくったものが関連サービスの動きやセキュリティ面、さらには一見関わりのないユーザーの日常生活にまで影響を及ぼすことになります。些細な不具合でも大きな障害につながる可能性がありますので、強い責任感を持ってエンジニアリングでサービスに貢献できるかを重視しています。

また、一つのサービスにある程度の期間コミットした経験があると、プラスの評価に繋がると思います。機能を開発して世に送り出すことがゴールではないので、「このサービスが最終的にユーザーにどう使い続けられていくのか」を意識して業務に取り組んでいる方はLINEでもご活躍いただけると思いますね。

経歴でいうと、ポジションにもよりますが、大規模システムの開発経験は高く評価する傾向があります。また、自社プロダクトの開発経験も評価ポイントの一つですが、SIerで業務システム開発をしていた方もスキルやパーソナリティがマッチすれば積極的に採用していますので、必ずこういった経験がなければいけないという条件は強くはありません。

Q5. エンジニアのスキルチェックはどういうふうに行われていますか

エンジニア採用は基本的に書類選考、オンラインで受けていただくコーディングテスト、面接の順で行っています。コーディングテストに関しては、結果のスコアだけでなく、コードの書き方や解題のロジックなどを、実際同じポジションで現場にいるエンジニアが確認し判断をしています。

さらに、面接の場でも、「なぜそういう設計にしたのか」「こういうパターンは考えなかったのか」などの質問を通して、コーディング時の考え方を見ています。

Q6. 採用プロセスの中で気をつけているポイントは何ですか?

まずは何より技術力です。そして、採用要件に合致する技術スキルがある前提で、「多くの人と関わりながら働くイメージが持てるか」「チームでの開発に馴染めるか」を面接で見るようにしています。

先程の話にもありましたが、LINEには外国籍の社員が多く在籍していますし、多くの方が様々な経歴を経てそれぞれの長所や特徴を活かして働かれています。様々なカルチャーや背景を持った人たちがいる環境の中で、柔軟に対応できるかどうかも見るポイントですね。必ずこうしなければいけないというルールや作法が明確にあって統一されているわけではなく、個々が周りを尊重しながら自分のパフォーマンスを上げて組織の成果につなげるという感じでしょうか。

Q7. 「いいエンジニア」をどうやって面接で見極めていますか?

基本的に面接では事前に提出いただいている職務経歴書と照らし合わせて、経歴について質問をさせていただくことが多いです。その際、プロジェクトの経験だけでなく、その中で自分はどういう動きを取り、その動きによってどのような結果が生じたのかをはっきりとお話ができる方が高く評価される傾向にありますね。

特にジュニアレベルの方であれば、ポテンシャルを判断するために、技術への好奇心や独学力、自発的にキャッチアップする姿勢があるかどうかを、面接での受け答えを通して確認していますね。

1社にいながら多様なキャリア形成ができる広いフィールド

Q8. オンボーディングでどういうことをやっていますか?

入社後はまず人事部のオンボーディングチームが行う研修を受けていただきます。職種問わず、同じ入社日の人が集まって行うもので、会社やシステムの使い方などを説明しています。

その後は配属される各部署主導で実務に関する専門研修を実施します。すべての新入社員に対して、3カ月の試用期間中はサポーターとして同じチームの先輩が1名付き、よりスムーズにLINEに馴染んでいただけるように、全面的に支援する体制を取っています。

Q9. エンジニアの方に「なぜ来るべきか」を訴求する決め手はどこですか?

LINEアプリ利用者数は日本国内で月間9000万人(2021年12月時点/MAU)に到達していますし、他の様々なサービスにも多くのユーザーさんがいます。小さな機能改修でも、リリース直後にはすぐに何百万人ものユーザーに使っていただける環境が備わっています。ダイナミックに事業を伸ばすことを実感できますし、なによりサービスを提供することへの強い責任感を持ちながら、プロダクトをつくっていく経験は当社ならではのものだと思います。

さらに、LINEは現在コミュニケーション事業だけでなく、金融事業、コンテンツ事業、AI・ヘルスケア事業など、人々の生活に密着する多岐にわたるサービスを展開しています。社内では公募制度が設けられており、他事業の取り組みに興味があれば、通年で出ている求人に応募し異動することも可能です。1社にいながらも様々な領域で挑戦ができる。幅広くキャリア形成したい方にはうってつけの環境だと思います。

Q10. 最後に希望するエンジニアに、採用担当者からメッセージをお願いします。

当社でエンジニアとして働くハードルは高いと思われてしまうこともあるのですが、今はサービスが拡大し、組織もしっかりとつくられてきているフェーズにあり、シニア・リードクラスはもちろんのこと様々なスキルレベル、役割に応じた採用を行っています。

多様な経験を持つエンジニアたちと難易度の高いプロジェクトを進めることや、ご自身の技術力の向上や技術そのもの意欲や興味を強くお持ちの方は、ぜひLINEで働くことを選択肢にしていただけると嬉しいです。

取材・執筆:天野 夏海

関連記事

人気記事

  • コピーしました

RSS
RSS