最終更新日:2025年8月8日

人材派遣の費用相場は?料金の内訳やコスト削減のコツを解説

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「人材派遣の費用はいくらかかるの?」と疑問をお持ちではありませんか?人材不足に悩む企業にとって、人材派遣は即戦力確保の有効な手段ですが、予算との兼ね合いが気になるところです。

この記事では、厚生労働省のデータに基づいた職種別の派遣料金の相場をはじめ、マージン率の仕組み、費用を抑えるためのポイント、活用するメリットを徹底解説します。

人材派遣の導入を検討している人事担当の方は、ぜひ参考にしてください。

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【職種別】人材派遣の費用相場

人材派遣にかかる費用(派遣料金)は、職種によって相場が大きく異なります。厚生労働省が公表する労働者派遣事業の事業報告を基に、職種別の費用相場を表にまとめました。
なお、派遣料金は派遣労働者1人1日(8時間)あたりの平均額として算出されています。

職種 派遣料金
派遣労働者平均
派遣料金
無期雇用派遣労働者
派遣料金
有期雇用派遣労働者
情報処理・通信技術者 33,387円 33,810円 31,483円
一般事務従事者 17,578円 18,494円 16,715円
営業・販売事務従事者 18,813円 20,706円 17,721円
建築・土木・測量技術者 33,129円 33,516円 32,076円
飲食物調理従事者 14,941円 14,581円 14,940円
接客・給仕職業従事者 15,689円 16,092円 15,671円

※厚生労働省「令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」を基に当社で作成

上記の表から、特にIT業界や建築業界における人材派遣の費用が高額であることが分かります。この背景には、専門性の高いスキルが求められることや、人材需要に対して供給が不足している状況などが考えられます。

IT人材派遣にかかる費用についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
IT人材派遣の費用を料金表で紹介!相場やコストを抑える方法も解説

参考:令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)|厚生労働省

人材派遣を利用する際に発生する費用

人材派遣の利用を検討する場合は、全体の費用感を理解したうえで判断することが大切です。人材派遣では、主に初期費用と継続費用の2種類の費用が発生します。

初期費用(イニシャルコスト)

人材派遣を利用する際の初期費用には、派遣社員が業務で使用する机や椅子、パソコン、制服などの備品の購入費が挙げられます。ただし、これらの備品がすでに揃っている場合、基本的に新たな初期費用はかかりません。

新卒・中途採用では求人掲載料や教育研修費なども初期費用となりますが、人材派遣は派遣会社がすべて対応してくれるため費用が発生しないという特徴があります。

継続費用(ランニングコスト)

人材派遣を利用する際の継続費用とは、派遣社員を継続して受け入れるために派遣会社に毎月支払う「派遣料金」のことです。

派遣料金は、派遣会社ごとに基本料金が異なり、派遣社員の保有スキルや実務経験に応じた加算料金も発生します。さらに、職種によっても料金体系が大きく異なるため、事前の確認が重要です。

【マージン率も解説】人材派遣の費用の内訳

人材派遣を利用する際の費用は、派遣社員の給与と派遣会社へのマージンで構成されています。マージンとは、派遣料金から派遣社員の給与を差し引いた金額であり、これを比率で示したものをマージン率といいます。

マージンの主な内訳は以下のとおりです。

  • 派遣社員の採用、教育にかかる費用
  • 派遣社員の有給休暇の取得にかかる費用
  • 派遣社員に対する相談窓口の運営といった諸経費
  • 派遣社員の社会保険料
  • 派遣会社の営業利益

一般的な相場では、マージン率が30%程度、派遣社員の給与が70%程度となっています。ただし、この比率やマージンの内訳は各派遣会社により異なります。

マージンには派遣会社の営業利益も含まれるため、一見するとマージン率が低いほうがコストパフォーマンスが優れているように思えるでしょう。しかし、マージン率が低い派遣会社の場合、派遣社員に対する教育やサポートが不十分で、求める人材が確保できない可能性があります。
派遣会社を選定する際は、マージン率だけでなく、派遣社員への福利厚生や教育体制など、総合的な観点からの評価が必要です。

人材派遣のなかでも、エンジニアをはじめとする専門スキルが必要な人材はコストが高く、採用したホがコスト削減につながることも少なくありません。人材派遣と採用のどちらが良いか検討しましょう。以下では、エンジニア人材を確保するコツを紹介しているため、ぜひご覧ください。

エンジニア採用、なぜうまくいかない?激化する市場で”求める人材を確保するコツ”を紹介。
⇒「求める人材を確保するコツ」をダウンロードする

人材派遣の費用を抑えるポイント

人材派遣を活用する際、コストを抑えつつ必要な人材を確保するためのポイントがいくつかあります。予算に制約があっても工夫次第で人材派遣を利用できるので、確認してください。

依頼する業務内容やスキル条件を絞る

人材派遣の費用を抑えるには、業務内容やスキル条件を絞り込むことが重要です。これにより、無駄な費用をかけずに最適な人材を確保できます。

「ハイスキルで幅広い業務に対応できる人材」は魅力的ですが、費用も高額になりがちです。また、業務内容によってはハイレベルな技能や経験がなくても対応可能なケースが存在し、過度に高いスキルを求めると余分なコスト負担につながる可能性があります。

残業が発生しないよう管理する

派遣社員が残業すると追加費用が発生するため、業務量を管理し、残業を極力減らせるようにしましょう。派遣社員の残業代は、派遣料金の125%で算定されるため、残業時間によっては想定以上に費用がかさむ可能性があります。

業務の効率化や適切な人員配置を行い、残業が発生しにくい体制を整えましょう。また、派遣社員本人にも時間を意識した業務遂行を促すことで、より効果的な労務管理が実現できます。

複数の人材派遣会社を比較する

同じ条件で人材の派遣を依頼する場合でも、派遣会社によって費用やマージン率、派遣社員の質が異なるため、複数の派遣会社から見積もりを取って料金を比較しましょう。この際、派遣社員に対して実施されている研修やキャリアアップ支援なども考慮し、派遣社員の専門性や業務遂行能力が十分にありそうか総合的に判断することが重要です。

人材派遣を利用する4つのメリット

人材派遣の利用を検討する際、費用が課題となるケースも考えられます。そのような場合は、人材派遣を活用することで得られるメリットを確認することで、費用対効果を評価し、導入するかどうかの判断ができるようになるでしょう。

1. 労務管理にかかる負担を軽減できる

派遣社員の社会保険手続きや給与計算といった労務管理は基本的に派遣会社が担当するため、自社の労務担当者の作業負担を軽減できます。

これにより、労務担当者は自社社員の管理や人材育成に注力できます。特に担当者が少ない中小企業にとって、この負担軽減効果は非常に大きいといえるでしょう。

2. 採用にかかるコストを減らせる

自社で人材を採用する場合、求人広告費や採用担当者の工数など、さまざまなコストが発生しますが、人材派遣を利用するとこれらの採用関連コストを減らせます。派遣会社は豊富な人材プールの中から、企業の要件に適した人材を派遣するため、採用活動に伴う費用や社内リソースの負担を軽減できるのです。

さらに、自社での採用の場合、採用後のミスマッチにより早期退職により研修が無駄になったり、解雇できず人材を持て余したりするリスクがあります。これに対し、人材派遣では要件に合った人材の紹介により、ミスマッチのリスクを低減できます。仮にミスマッチが生じた場合でも、契約期間満了後に別の人材への交代を依頼することができるため、柔軟な対応が可能です。

3. 柔軟な人員配置による固定費の削減ができる

人材を自社で採用すると、年間を通して給与や諸手当などの固定費が発生しますが、人材派遣ならプロジェクトの繁閑に合わせて人員調整できるため、固定費を抑えられます。たとえば、繁忙期のみ増員し、閑散期は減員することで人件費を調整できるのです。

頻閑の波が大きい企業ほど、人材派遣の利用価値は高く感じられるでしょう。

4. 業務効率と生産性の向上につながる

専門性の高い派遣社員を活用することで、社内に不足しているスキルを補完し、業務の質と効率を高められます。逆に、派遣社員に定型業務を任せて、自社社員が専門性の高い業務やコア業務に注力できる体制を築き、組織全体の業務効率と生産性向上につなげることも可能です。

専門性の高い職種の代表例であるエンジニアを派遣してもらうメリットを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
エンジニア派遣のメリットとデメリットは?単価相場や企業の選び方も解説

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固定費の削減や生産性向上ならフリーランスもおすすめ

人材派遣で自社に合う人材が見つかるか、課題が解決できるか不安な場合は、フリーランスという選択肢も検討してみましょう。

フリーランスなら人材派遣のようにスポットで入ってもらえるため、柔軟な配置が可能で固定費が発生しません。
費用については、案件ごとに事前に報酬額を定めて募集できるため、予算管理がしやすく、金額面での不安を軽減できるでしょう。企業側から依頼する場合、報酬や条件などの交渉ができることもあります。
フリーランスの単価が気になる場合には、レバテックの「【スキル別】フリーランスエンジニアの単価一覧」を参考にすると良いでしょう。

また、フリーランスは案件を獲得するためにスキルを磨いている人材が多く、特に専門分野での業務効率や生産性の向上が期待できます。

フリーランスを探すにはクラウドソーシングで募集をかけて選考したりSNSで探したりする必要がありますが、エージェントを使えば採用にかかるリソースの削減も可能です。エージェントは、フリーランスと企業双方の要望に基づきマッチングを行うサービスです。

IT・Web特化型のレバテックフリーランスでは、企業の要望に応じて適切なIT人材を紹介しています。エンジニア人材の確保にお悩みの場合は、ぜひご活用ください。

人材派遣の費用に関するよくある質問

ここでは、人材派遣の費用に関するよくある質問に回答します。

Q. 人材派遣の利用料金の相場を教えてください。

人材派遣の費用相場は、職種やスキルレベルによって大きく異なります。厚生労働省の「令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、情報処理・通信技術者の派遣料金(派遣労働者平均)は33,387円でした。ほかの職種だと、一般事務従事者は17,578円、営業・販売事務従事者は18,813円、建築・土木・測量技術者は33,129円と差があることが分かります。

参考:令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)|厚生労働省

Q. 人材派遣の費用を抑える方法を教えてください。

人材派遣の費用を抑える効果的な方法としては、まず必要なスキルを明確に定義し、過剰なスキル要求を避けることが大切です。また、複数の派遣会社から見積もりを取り比較することで、適正な価格の派遣会社を選べます。さらに、残業をなくす工夫も効果的です。

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