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最終更新日:2024年4月17日

エンジニア派遣のデメリットとは?メリットだけでなく注意点も解説

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「エンジニア派遣を検討しているが、どんなデメリットがあるのか不安に感じる」という方がいるのではないでしょうか。
エンジニア派遣には、契約期間の制限や帰属意識の薄さなどのデメリットが存在します。

そこでこのコラムでは、主なデメリットを挙げるとともに、問題を解消するための工夫を紹介します。派遣を使う際の注意点や、活用できるエンジニアの種類も紹介するので、派遣を利用する際の参考にしてください。

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派遣エンジニアのデメリット

派遣社員には、契約期間の制限やノウハウの蓄積されにくいといったデメリットがあります。派遣サービスを検討する前に、詳しいデメリットを確認しておきましょう。

契約期間に制限がある

2015年の労働者派遣法の改正により、一定の条件を満たす方以外は派遣社員が同じ組織で3年を超えて働くことは禁止されています。有期雇用である派遣社員の、不安定な雇用状態で働き続けるのを防ぐためです。そのため、優秀な人材を派遣社員として受け入れられたとしても、期間に制限があるという点に注意しなければなりません。

契約期間を超えた場合の対応

契約満了時に本人から同意を得れば、直接雇用(正社員あるいは契約社員として雇用)することが可能です。また、いわゆる「3年ルール」の適用は、常用型派遣の社員は対象外です。常用型派遣の社員は、派遣されていない間も派遣会社に雇われており、雇用が安定していると捉えられるためです。

「3年ルール」の対象外となるケースはほかにもあるので、詳しく知りたい方は以下の厚生労働省のサイトをご覧ください。

参考:厚生労働省・都道府県労働局 平成27年労働者派遣法改正法の概要

技術やノウハウが引き継がれない

派遣社員は契約期間が限定されており、技術やノウハウの引き継ぎが難しい面があります。

正社員は雇用期間に定めがなく、長期的な視点で人材育成を行えます。企業経営や風土について深く理解してもらうことで、管理職候補の人材も育てられるでしょう。正社員一人ひとりが仕事のノウハウを蓄積すれば、効率的な業務遂行だけではなく、新入社員の教育も担当できるようになると考えられます。

しかし、派遣の場合、せっかく優秀な派遣スタッフを迎えても、契約が終わればまた新しい人材を探さなくてはいけません。長期的に活躍して欲しい場合、派遣ではなく正社員の採用を検討した方が良い可能性があります。

希望通りの人材を選べない

派遣サービスでは、派遣社員との事前の面接が禁止されています。そのため、正社員を採用するときのように、自社での人材の選定はできません。

もちろん、派遣会社に求めるスキルや条件を伝えることは可能です。ただし、派遣先に正確な希望を伝えてミスマッチが起きないように注意しましょう。

帰属意識を持ちづらい

派遣社員は帰属意識を持ちづらく、定着率が悪い問題もあります。契約期間が限定される派遣エンジニアは正社員と比べてどうしても仕事や組織に愛着を持ちにくくなります。

帰属意識を持ってもらうには、就業中のフォローや自社社員との壁を感じさせない取り組みが不可欠です。正社員と指示内容に差をつけない、同じ勉強会に参加できるようにするなどの工夫をしましょう。

成果物が確約されない

派遣サービスの利用時に結ぶ派遣契約は、成果物の完成を約束するものではありません。成果物に対して報酬が発生する「請負契約」と異なり、想定していた成果物が得られなくても作業時間に応じた料金が発生します。
成果物を確実に納品して欲しい場合、派遣以外の契約を活用する必要があるでしょう。

関連記事:【企業向け】エンジニア派遣のメリットとは?費用や利用の流れも解説

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派遣エンジニアのメリット

派遣エンジニアのメリットには、すぐに人材が確保できることや、経験豊富な人材を獲得しやすいことが挙げられます。詳しいメリットを確認していきましょう。

必要なタイミングで人材を確保できる

正社員を採用する場合、在職中の応募者もいるため、募集から書類選考、面接、採用までに時間がかかる可能性があるでしょう。

派遣社員の場合は、派遣会社に求める人物像を伝えれば、基本的にはスピーディーにニーズに合う人材を派遣してもらえます。スキルの見極めや人柄の把握の負担も軽減でき、採用活動をスムーズに進められるでしょう。

派遣経験者なら現場になじみやすい

派遣社員として多くの現場で経験を積んでいるエンジニアなら、プロジェクトの方向性をスムーズに把握し、チームの雰囲気に合わせて行動できると考えられます。

前の現場のカラーに染まりきっていなければ、業務の進め方やコミュニケーションの取り方などを柔軟に変えられるでしょう。

エンジニアに直接指示できる

フリーランスに業務を依頼する業務委託契約では、クライアントは指揮命令権を持ちません。

一方、派遣の場合はクライアントが直接業務の指示を行えるので、自社の方針に合わせて仕事を進めてもらえます。

業務を効率化できる

人手不足の現場に派遣エンジニアを迎えることで、業務の効率が上がり納期の遅延を防げます。ノンコア業務を派遣社員に任せれば、正社員がコア業務に集中でき、全体の効率が上がるでしょう。

経験のある人材を確保できる

派遣サービスを使えば、多様な現場で経験を積んだ人材を確保できます。数々の現場を経験している派遣エンジニアは、すぐにプロジェクトの概要を把握し、即戦力として活躍してくれるはずです。

なかでもベテランエンジニアは、技術力だけなく、柔軟性や高いコミュニケーション能力を持っていると期待できます。

優秀な人材を雇用できる

派遣を使えば、トレンドの移り変わりが激しいIT業界の中で、その時々に必要なスキルを持った人材を確保できます。

正社員を採用すると、採用時には求めるスキルを持っていたとしても、数年経てば技術が古くなってしまう恐れがあります。その点、派遣ならその時々に必要なスキルを持つ人材を迎えられるため、技術トレンドの変化に柔軟に対応できます。

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派遣の種類

派遣には、登録型派遣、常用型派遣、紹介予定派遣の3種類あります。

登録型派遣

求職者が派遣会社に登録し、派遣先企業で働いている期間だけ派遣会社と雇用契約を結ぶ働き方です。派遣先企業に勤務している間は、派遣会社から給料が支給されます。

求職者が派遣会社に登録する際、基本的に採用選考はありません。

常用型派遣

常用型派遣の場合、求職者は派遣会社の選考を受け、合格すると派遣会社の社員として雇用されます。企業に派遣されていない期間も、派遣会社とは雇用関係にあって給料が支払われる仕組みです。

常用型派遣は、「無期雇用派遣」と呼ばれることもあります。

紹介予定派遣

最長6ヶ月間派遣先企業で働き、本人と派遣先企業が合意した場合は、派遣社員から契約社員・正社員に転換できる働き方です。

紹介予定派遣を活用すると、派遣先企業は派遣社員が自社に合う人材かを見極めたうえで契約社員や正社員として採用できます。派遣社員にとっては、正社員・契約社員になる前に仕事内容や社風が合うかを確かめられるのがメリットです。

※レバテックでは紹介予定派遣サービスは行っておりません


関連記事:エンジニア派遣の平均単価は?派遣のメリットや高単価エンジニアの特徴も解説

 

派遣と正社員の違い

派遣と正社員の大きな違いは「雇用主」にあります。

派遣社員は派遣会社に雇用されますが、正社員は自社で雇用する社員です。そのため正社員の場合は、本人と直接雇用契約を交わします。一方で、派遣を利用する場合は、派遣社員本人と契約をとりかわすのではなく、派遣会社と労働者派遣契約を結びます。

派遣社員は自社で雇用する社員ではないため、正社員のように福利厚生を負担する必要はありません。派遣社員の福利厚生は、派遣会社が用意し負担することになります。派遣先企業は社会保険料を負担する必要もないので、正社員を採用するよりも人件費を抑えられるでしょう。

派遣のデメリットを解消する方法

派遣には、帰属意識の低さや契約期間の制限といったデメリットがあります。これらのデメリットを解消して派遣エンジニアを活用するには、どんな工夫があるのでしょうか。具体例を紹介するので、参考にしてください。

面談や業務外のイベントの機会を設ける

派遣社員の帰属意識を高めて定着率を上げるには、相談の窓口となる責任者を決め、定期的な面談を行いましょう。受け入れ直後は休憩時間や退勤などのタイミングで積極的に声をかけ、話しやすい雰囲気をつくるのもポイントです。

コミュニケーションをとる際は、自社の社員と区別せずに接することが大切です。たとえば、「派遣さん」といった呼び方は避け、個人名を呼ぶようにしましょう。

業務外のイベントがある場合も、自社の社員と同様に参加できる体制を整え、雑談を交わすと良いでしょう。業務と違う時間にコミュニケーションをとることで、派遣社員が打ち解けやすい雰囲気をつくれます。

フリーランスを活用する

自社で人材を選びたい場合は、フリーランスを検討しましょう。フリーランスであれば、事前に面談を行えます。また、フリーランスは請負契約を結べるので、成果物を確実に納品してもらいたい場合にもおすすめです。

さらに、フリーランスは派遣と違って「3年ルール」の制約がなく、本人の合意があれば長期的に契約を継続できます。個人で活動するフリーランスは高いスキルを持っていることが多いので、即戦力となる人材を確保しやすいのもメリットです。

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派遣エンジニアを活用するときの注意点

派遣エンジニアを活用する際は、契約内容を守り適切な運用を行う必要があります。ルールを知らないと、意図せず法律に抵触することもあるので気をつけましょう。

契約していない業務は頼めない

労働者派遣法により、派遣先企業は契約内容にない業務を依頼できないことになっています。派遣先が派遣社員に指示できるのは、契約にもとづく業務のみです。

現場の社員がルールを把握していないと、契約にない業務や予定しない残業を任せてしまうことがあるので気をつけましょう。

派遣エンジニアは選べない

労働派遣法では、派遣先企業は「特定目的行為」をしないように努めることを定めています。特定目的行為とは、派遣社員の特定を目的とする行為のことで、以下の例が挙げられます。

  • ・派遣前に面接をする
  • ・履歴書を送付させる
  • ・年齢を指定する指示をする

紹介予定派遣では例外的に特定目的行為が認められますが、それ以外は事前の面接はできないので注意しましょう。

派遣エンジニアの職種

エンジニアと一口にいっても、担当分野によってさまざまな職種があります。エンジニア派遣を検討する際は、職種ごとの役割を把握しておきましょう。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計や構築、保守運用などを担う職種です。ルーターをはじめとするネットワーク機器を扱い、サーバーやパソコンをネットワークにつないで通信環境を構築します。そのため、ネットワーク機器の専門知識が求められる仕事といえます。

経験の浅いネットワークエンジニアは、稼働中のネットワークの運用監視や保守を担当することもあります。

インフラエンジニア

インフラエンジニアもネットワークエンジニアと同様、ネットワークシステムに関わる職種です。

ネットワークエンジニアよりさらに広い領域に対応できるのが特徴で、サーバーやデータベース、セキュリティなどの知識を備えています。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニアは、企業向けの業務システムや家電の制御システムなどを開発する職種です。プログラマーの上位職にあたり、スケジュールや予算を含むプロジェクト全体の管理を行う役目を持っています。

そのため、技術力に加えて、チームをまとめるマネジメント力やコミュニケーション能力を備えているのが特徴です。

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、クライアントに対して自社製品の説明を行う職種です。多くの場合、営業担当者とともに客先を訪れ、技術的な説明を行います。

ほかの技術職と比べてクライアントと直接やり取りする機会が多く、コミュニケーション能力が求められる仕事です。

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアは、サーバーの設計や構築、保守を行う職種です。最近はクラウドサービスを使う企業が増えましたが、オンプレミスでWebサイトを運営する際はサーバーの運用が不可欠です。

サーバーエンジニアには、「Windows Server」や「Linux」などOSに関するスキルが求められます。セキュリティスキルのあるサーバーエンジニアであれば、ハッキングやウイルスによるトラブルにも対処できるでしょう。

テストエンジニア

テストエンジニアは、開発されたシステムのテストを行い、不具合がないか検証する職種です。検証で見つかった問題点や改善案を資料にまとめ、開発チームへのフィードバックを行います。

サポート・ヘルプデスク

サポート・ヘルプデスクは、技術的な相談を受け付け問題を解決する仕事です。顧客からの問い合わせのほか、社内の問い合わせに対応する場合もあり、技術力に加えてコミュニケーション能力が求められます。

社内ヘルプデスクの場合は、社員に製品の使い方を教える資料を作成したり、直接研修を行ったりすることもあります。

派遣エンジニアに向いている人材の特徴

派遣エンジニアを活用する際は、向いている人の特徴を把握しておくと良いでしょう。派遣エンジニアに向いている人には、次のような特徴があります。

  • ・スキルを活かしたいと思っている
  • ・期間を限定して働きたいと思っている
  • ・職場への順応性がある

派遣は業務内容が限られる分、自分のスキルと求められるスキルがマッチすれば、最大限に力を発揮できる働き方です。そのため、「自分の得意分野を活かしたい」と思っている人は、派遣エンジニアに向いています。

また、派遣は契約期間があることから、期限を決めて働きたい人にも向いています。「今はこの仕事で新しい技術を身につけたい」といった目的意識をもって活動するエンジニアは、派遣との相性が良いでしょう。

環境変化への対応力が高いエンジニアも、職場の変更が多い派遣向きです。新しい職場環境や人間関係を楽しめる人は、派遣としてうまくやっていける可能性が高いと考えられます。

エンジニア視点で見た派遣のメリットとデメリット

エンジニア視点で見た派遣のメリットとデメリットも知っておくと良いでしょう。エンジニアが、派遣にどのような魅力や問題を感じているのか想像できるようになります。

メリット

エンジニアにとっての派遣のメリットは、多様な企業で経験が積めることです。複数の職場を経験する中で、多くの技術を学んでスキルアップしたり、新たな人脈を築いたりできます。

また、契約期間が限られるため、人間関係の悩みが少なくなる利点もあります。ほかには、派遣会社のサポートが得られることや、自分のスキルに合った職場が選べることもエンジニアにとってのメリットです。

デメリット

一方で、一つの職場で働ける期間が限られることは、デメリットにもなり得ます。気に入った職場があっても、契約期間の上限を過ぎれば働けなくなるからです。

また、派遣社員は正社員と比べて責任のある仕事を任されにくく、仕事の幅が限られる問題もあります。さらに、派遣社員は時給で働くので、正社員と比べると収入が不安定になりがちです。

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エンジニア派遣に関するよくある質問

エンジニア派遣に関するよくある疑問に答えていきます。

Q.エンジニア派遣のデメリットは?

A.契約期間が限られるため、派遣エンジニアのノウハウを自社に蓄積させづらいことです。また、正社員と比べて帰属意識が低くなりがちな点や、面接で希望通りの人材を選べない点もデメリットとなります。

Q.派遣とSESはどちらがいい?

A.派遣とSESの主な違いは、クライアントが指揮命令を行えるか否かです。SESは指揮命令を行えないため、現場で指示して業務を進めたいなら派遣が向いているでしょう。一方、派遣の場合は原則として同じ人材と3年以上派遣契約を結べなかったり、30日以内の業務を依頼できなかったり期間に関する規制も存在します。その他にも派遣契約には様々な規制が存在するため、より柔軟性を求めるのであればSESがおすすめです。

Q.エンジニア派遣にはどんな種類がある?

A.派遣の種類は、「登録型派遣」「常用型派遣」「紹介予定派遣」の3つです。登録型派遣では、派遣社員は派遣先で働いている間のみ、派遣会社と雇用契約を結びます。常用型派遣では、派遣社員は派遣会社と常時雇用契約を結ぶのが特徴です。紹介予定派遣は、派遣社員が一定期間派遣先で働いた後、派遣先に直接雇用される働き方です。

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