採用ノウハウ - レバテック|エンジニア&クリエイターの採用情報サイト

最終更新日:2025年6月20日

エンジニア採用における給与額はどう設定すべき?年収の相場や設定方法を解説

IT人材の採用に関わるすべての方へ

「IT人材白書 2024」をダウンロードする

エンジニアの給与設定で悩んでいませんか?「年収の相場がわからない」「適切な給与設定かどうか不安」といった悩みを抱える採用担当者も多いのではないでしょうか。

本記事では、国の統計やレバテックの案件データをもとに、エンジニアの年収相場を企業規模や職種別などに分けて詳しく解説します。さらに、求人票の給与の記載方法や、年収交渉時のポイントも紹介。エンジニアの採用強化をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

エンジニア・クリエイターの採用にお困りではありませんか?
レバテックなら業界最大級!登録者45万人のデータベースでエンジニア・クリエイターの採用成功を実現
⇒レバテックについて詳細を知りたい

IT人材白書2025

エンジニアの給与の年収相場

エンジニアの年収相場は、企業規模や年齢、スキルレベルによってさまざまです。採用担当者は適切な給与設定のために、まずは市場の相場観を把握しましょう。

エンジニアの平均年収

厚生労働省が2024年に調査した「賃金構造基本統計調査」によると、ソフトウェア作成者の平均年収は、約574万円となっています。ただし、年収は企業規模や年齢、職種別などによって変動するため、以下で詳しく解説します。

平均年収 5,741,200円
きまって支給する現金給与額 386,200円
年間賞与その他特別給与額 1,106,800円

※平均年収の算出方法:きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額
※年齢:38歳、勤続年数:10.7年、男女計、企業規模計(10人以上)

引用:【厚生労働省】令和6年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

企業規模別エンジニア平均年収

次に、企業規模別のエンジニア平均年収を見ていきましょう。厚生労働省の調査によると、企業規模別のソフトウェア作成者の平均年収は、以下のとおりです。

1,000人以上

平均年収 6,555,500円
きまって支給する現金給与額 426,800円
年間賞与その他特別給与額 1,433,900円

※平均年収の算出方法:きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額
※年齢:39.5歳、勤続年数:12年、男女計

100~999人

平均年収 5,488,800円
きまって支給する現金給与額 369,900円
年間賞与その他特別給与額 1,050,000円

※平均年収の算出方法:きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額
※年齢:37.2歳、勤続年数:10.6年、男女計

10~99人

平均年収 5,166,200円
きまって支給する現金給与額 363,900円
年間賞与その他特別給与額 799,400円

※平均年収の算出方法:きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額
※年齢:37.7歳、勤続年数:9.3年、男女計

企業規模別ごとに平均年収とその内訳を見てみると、「きまって支給する現金給与額」にはそれほど差はありません。しかし、「年間賞与その他特別給与額」は大きな差が開いていることがわかります。このため、大手企業ほど平均年収は高くなる傾向にあるといえるでしょう。

引用:【厚生労働省】令和6年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

性別エンジニア平均年収

次に、性別ごとのエンジニア平均年収を見ていきましょう。厚生労働省の調査によると、男女別のソフトウェア作成者の平均年収は以下のとおりです。

男性

平均年収 5,977,200円
きまって支給する現金給与額 400,600円
年間賞与その他特別給与額 1,170,000円

※平均年収の算出方法:きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額
※年齢:39歳、勤続年数:11.3年、企業規模計(10人以上)

女性

平均年収 4,728,700円
きまって支給する現金給与額 324,300円
年間賞与その他特別給与額 837,100円

※平均年収の算出方法:きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額
※年齢:34.1歳、勤続年数:8.0年、企業規模計(10人以上)

引用:【厚生労働省】令和6年賃金構造基本統計調査 職種(特掲)、性、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

年齢別エンジニア平均年収

年齢別のエンジニア平均年収についても紹介します。厚生労働省の調査によると、年齢ごとのソフトウェア作成者の平均年収は以下のとおりです。

年齢 平均年収 きまって支給する現金給与額 年間賞与その他特別給与額
~19歳 2,370,000円 188,600円 106,800円
20~24歳 3,508,300円 259,300円 396,700円
25~29歳 4,828,400円 329,000円 880,400円
30~34歳 5,572,700円 377,400円 1,043,900円
35~39歳 6,529,900円 431,600円 1,350,700円
40~44歳 6,746,000円 439,900円 1,467,200円
45~49歳 7,545,600円 494,600円 1,610,400円
50~54歳 7,080,100円 460,400円 1,555,300円
55~59歳 7,388,300円 480,500円 1,622,300円
60~64歳 5,648,100円 407,400円 759,300円
65~69歳 6,088,400円 497,100円 123,200円
70歳~ 3,544,000円 278,000円 208,000円

※平均年収の算出方法:きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額
※【抽出条件】企業規模計(10人以上)

引用:【厚生労働省】令和6年賃金構造基本統計調査 職種(特掲)、性、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

職種別エンジニア平均年収

次に、職種別のエンジニア平均年収の一例を紹介します。レバテックキャリアが保有する案件データによると、各職種別の平均年収は以下のとおりです。

職種 平均年収
フロントエンドエンジニア 400~500万円
サーバーサイドエンジニア(開発) 400~500万円
サーバエンジニア 300~400万円
セキュリティエンジニア 400~500万円
データベースエンジニア 300~400万円
PM 400~500万円
PMO 500~600万円

レバテックの利用者の実績データから算出(2025年6月時点)

最新のIT人材の採用市場動向を知りたい方へ
IT人材白書2025は他社の採用人数や予算の動き、エンジニア未経験者の採用、生成AIの活用状況などIT人材採用に関わる方が知りたい情報を一つにまとめた資料です。
⇒「IT人材白書2025」を無料でダウンロードする

エンジニアの給与の設定方法

ここまでさまざまな観点からエンジニアの平均年収を紹介しましたが、優秀なエンジニアを採用するためには、適切な給与設定が重要です。エンジニアの経験や技術力に見合った給与を設定するため、以下のポイントに注目して給与を設定しましょう。

市場の相場を調査する

給与を設定するためには、まず業界の相場を正確に把握することが大切です。市場相場を把握せずに給与設定をすると、求職者からの応募が集まらない原因となってしまいます。

情報収集の手段としては、求人サイトの掲載情報、転職エージェントへのヒアリング、給与調査会社のデータなどがあります。

また、エンジニアの年収は経験やスキル、職種などによっても異なります。相場を調べる際は、以下の要素も考慮しながら確認しましょう。

  • 経験年数やスキルレベルによる違い
  • 職種(フロントエンド、バックエンド、インフラなど)による違い
  • 地域による違い

なお、エンジニアの給与相場は技術トレンドの変化に応じて上下することがあるため、定期的な市場調査が欠かせません。現在の相場を把握し、必要に応じて給与水準の見直しを行いましょう。

IT人材白書2025

年収以外の待遇を検討する

給与以外の待遇も検討しましょう。エンジニアの多くは年収だけでなく、成長機会や働きやすい環境も重視する傾向にあります。

レバテックが行った「エンジニアの将来のキャリア形成と技術に関する意識調査」によると、エンジニアの7割以上が「エンジニアとしてのキャリア継続」を希望しており、その理由として、「新しい技術やトレンドを学び続けたいから(31.4%)」、「リモートワークがしやすいから(13.4%)」という回答が上位でした。

ITエンジニアとして長く働き続けたいか 回答グラフ
ITエンジニアとして長く働き続けたい理由 回答グラフ

引用:約6割のITエンジニアが「急速な技術変化に脅威を感じる」と回答、将来のキャリアに対する不安も明らかに

このように、エンジニアは自己成長への意欲が高いため、技術力を向上できる環境を整備することが重要となります。たとえば、社内勉強会や外部カンファレンスへの参加支援などといった研修制度や資格取得支援が効果的です。

また、リモートワークは、ワークライフバランスを重視するエンジニアから特に支持されています。特に近年はリモートワークだけでなくフレックスタイムなど、柔軟な働き方ができる環境が人材を引きつける要素となっています。

主な待遇の例としては、以下のようなものが挙げられます。給与以外の待遇も総合的に検討することで、採用力をより高めることができるでしょう。

  • 成長機会(研修制度、資格取得支援)
  • 働き方(リモートワーク、フレックスタイム制)
  • 福利厚生
  • キャリアパス(昇進制度)
  • その他

競合他社の給与と比較する

競合他社の求人情報や転職サイトの情報などをもとに、競合他社の給与と比較しましょう。同じ業界で人材の獲得を競う企業の給与と大きな差があると、優秀なエンジニアの採用が難しくなってしまいます。

比較の際には、以下の点に注目するとよいでしょう。

  • 基本給の水準
  • 賞与の回数と金額
  • 各種手当の有無と金額
  • 昇給制度の仕組み

ただし、競合他社の給与水準に合わせるだけでは不十分な場合もあります。自社の特徴や強みを活かした給与体系を設計することも検討しましょう。

下記記事では、即戦力を採用するための対策について解説しています。即戦力の採用を検討している場合は、こちらもぜひ参考にしてください。
即戦力が取れないのはなぜ?即戦力人材獲得のための対策や見極め方法を解説

「エンジニアが転職時に希望する条件」を把握してエンジニアからの応募数不足を解決するには?
⇒解説資料のダウンロードはこちらから

エンジニア求人での給与欄の書き方

求人票においても、給与欄の書き方が重要になります。以下、2つの重要なポイントを解説します。

給与幅の上限・下限を明確に記載する

給与幅は、上限から下限まで明確に記載しましょう。レバテックが行った「ITエンジニアの企業・案件選び」に関する調査によると、エンジニアは転職時に年収アップを期待する傾向が強いことがわかりました。このため、年収の上限額をはっきりと示すことで、年収の増加を期待する応募者の期待に応えることができます。

【正社員】転職先企業の一番の決め手 回答結果

引用:エンジニアの企業・案件選びにおいて「働く場所」がより重要に

記載方法としては、「年収400万円~600万円」のように具体的な金額幅を明記します。「応相談」や「当社規定による」といった曖昧な表現は避けましょう。

なお、給与幅を記載する際は実際に支給可能な金額を提示するようにしましょう。実現不可能な金額を掲載すると、のちに応募者との認識の違いが判明し、採用活動に支障をきたす恐れがあります。

職種、スキル、経験年数に適した年収レンジを提示する

年収レンジは、職種やスキル、経験年数に応じて適切に提示しましょう。求職者が自身の市場価値と照らし合わせやすくなり、応募の判断材料として役立つためです。

たとえば、Web系エンジニアの場合、「経験年数5年以上:年収550万円~650万円」というように、具体的に記載しましょう。また、特殊なスキルが必要な職種の場合は、より高い給与レンジを提示することも大切です。

さらに、スキルや経験に応じた昇給制度がある場合は、その旨も併せて記載することもおすすめです。エンジニアのキャリアアップへの意欲に応える企業姿勢をアピールできるでしょう。

求人票の給与以外の記載方法については、下記記事でも解説しています!ぜひ参考にしてください。
【記入例あり】求人票の書き方のコツとは?必須項目と禁止事項を紹介

IT人材白書2025

エンジニア採用における年収交渉のポイント

エンジニアの年収交渉を行う場合のポイントについて解説します。以下、3つのポイントに沿って解説します。

候補者の希望年収を把握する

年収交渉を円滑に進めるため、まずは候補者の希望年収を確認しましょう。面接時に直接聞くのが難しい場合には、人材紹介会社を通じて確認することもおすすめです。

なお、希望年収の額だけでなく、背景にある理由まで把握することが大切です。たとえば、現職での給与や、家族構成、転職の動機などを確認しましょう。これらの情報をもとに、適切な条件を提示できます。

柔軟な交渉を心がける

年収交渉では、相手の意見も聞きながら、柔軟な対応を心がけましょう。基本給だけでなく、賞与や各種手当、福利厚生なども含めた交渉が効果的です。万が一、年収額が候補者の希望に沿わない場合でも、基本給以外の待遇など、総合的に検討する姿勢を示すことが大切です。

また、評価制度や昇給の機会なども明確に説明しましょう。入社後のキャリアパスを示すことで、応募者は長期的な視点で入社後のイメージがしやすくなり、入社の判断材料の1つとなるためです。

内定承諾後のフォローアップを行う

内定承諾後は、入社までの期間もコミュニケーションを継続することが大切です。内定後もフォローアップを行うことで、応募者の入社までの不安を払拭でき、内定辞退を防ぐことができます。

また、給与に関する具体的な条件は、書面でしっかりと確認しましょう。その際に、入社後の評価基準や昇給条件なども改めて丁寧に説明することをおすすめします。入社前に再度丁寧な説明を行うことで、入社後のミスマッチ防止にもつながります。

下記記事では、内定辞退を防ぐ方法を詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
内定辞退を防止する5つの施策!採用市場における現状や理由も紹介

エンジニアの給与設定に関するよくある質問

Q1.エンジニアの年収相場はどのくらいですか?

エンジニアの平均年収は、職種やスキルレベル、経験年数などによって異なるため、300~800万円と幅広く分布しています。また、企業規模や地域によっても変わります。

Q2.エンジニアの年収はスキルレベルによって異なりますか?

エンジニアの年収はスキルレベルはもちろん、職種や経験によっても異なります。たとえば、AI開発やセキュリティなどの専門性の高い分野や、マネジメント経験がある場合は、より高い年収となるでしょう。スキルの市場価値や将来性を考慮しながら、適切な年収設定を行うことが重要です。

IT人材白書2025

IT人材採用なら
レバテック

多様なニーズにマッチする人材をご提案

どんな人材をお探しですか?

最短当日にオンライン打ち合わせ
初めてのフリーランス活用のご相談もお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

お急ぎの方はお電話にてお問い合わせください (受付時間: 平日9:00 ~ 18:00)

phone050-5526-9835