最終更新日:2025年9月1日

エンジニアの退職理由は?離職を防ぐ方法を紹介

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「エンジニアが退職してしまうが、原因が分からない…」と悩んでいませんか?エンジニア採用が難しい今、既存の人材の流出を防ぐことは企業の競争力維持に直結します。

この記事では、エンジニアの主な退職理由と、それに対応する具体的な定着策を解説します。さらに、正社員採用が難しい場合の選択肢として、フリーランス活用の成功事例もまとめました。人材の流出を防ぎたい方は、ぜひ参考にしてください。

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エンジニアの代表的な退職理由7選

エンジニアの退職理由を把握することは、人材の定着率を高めるために欠かせません。特にエンジニアの採用が難しい現在、既存の人材が辞めないよう対策を講じることが重要です。エンジニアの主な退職理由を理解し、適切な対応を考えましょう。

これから紹介する代表的な退職理由については、レバテックの「IT人材白書2025」と「リモートワークに関する実態調査」を参考としています。

ITエンジニアの転職理由

引用元:IT人材白書2025|レバテック

参考:出社回帰で約4割のITエンジニアが同職種での転職を検討、根強く残る“リモート希望”の声|レバテック株式会社

1. 収入アップが見込めない

エンジニアが退職を検討する主な理由の一つに、給与への不満があります。エンジニアは、自分が市場価値に見合った報酬を得られていないと感じた場合、より好条件の企業への転職を検討する傾向にあります。

レバテックの「IT人材白書2025」によると、「業務における最も大きなモチベーションの源泉」として「給与」を挙げた回答者は49.8%と、最多を占めています。

業務におけるモチベーションの源泉

また、「働く上で最も大変だと感じること」という質問では「年収を上げづらい」との回答が26.3%で2位でした。

働くうえで大変だと感じること

さらに、「企業選びで重視すること」については、「給与」が64.1%で最上位に位置しています。

企業選びで重視するポイント

これらのデータは、エンジニアが職業選択において給与を重要な判断基準としていることを示唆しています。

2. スキルアップができない

エンジニアは技術的な成長を実感できない場合、自身のスキルが陳腐化することを懸念し、転職を視野に入れる可能性があります。エンジニアには、業務へのモチベーション維持やキャリアアップへの意欲から、新しい技術を学び続けたいという傾向が強く見られるからです。

「IT人材白書2025」によれば、業務モチベーションの源泉として「技術・スキル面の向上」が11.8%を占めています。

レバテックが発表した「IT人材の採用・定着に関する実態調査」においては、早期離職の要因として「技術的な成長が感じられない」が22.7%で最多です。

IT人材の早期離職の理由

引用元:IT人材の採用・定着に関する実態調査|レバテック株式会社

また、さらに別の調査である「ITエンジニアのキャリア形成と技術に関する意識調査」では、将来のキャリアにおける不安要素として「技術進化の速さに追いつけないこと」が19.0%で最も高い結果となりました。

将来のキャリアに対する不安

引用元:約6割のITエンジニアが「急速な技術変化に脅威を感じる」と回答、将来のキャリアに対する不安も明らかに|レバテック株式会社

これらの結果から、スキルアップできる環境を重視するエンジニアが多いことが分かります。

参考:
IT人材の採用・定着に関する実態調査|レバテック株式会社
約6割のITエンジニアが「急速な技術変化に脅威を感じる」と回答、将来のキャリアに対する不安も明らかに|レバテック株式会社

3. 希望の業務内容に携われない

エンジニアは、仕事内容が自身の興味・関心に合致するかどうかを重視する傾向があるため、希望する業務と実際の仕事に乖離があると、退職のリスクが高まります。たとえば、携わりたい開発プロジェクトや技術分野と実務との不一致は、仕事への意欲低下を引き起こす要因となり得るでしょう。

実際に、レバテックの「IT人材の採用・定着に関する実態調査」によると、早期離職の要因として「アサイン案件・技術領域が希望と異なる」が17.6%で2番目に多い結果となっています。

参考:IT人材の採用・定着に関する実態調査|レバテック株式会社

4. 残業が多い

長時間残業や休日出勤の多さは、エンジニアの主要な退職理由の一つとなっています。プロジェクトの納期が迫ると長時間残業が続き、休日出勤が頻発する職場環境は依然として存在しますが、エンジニアはそれを当然とは考えていません。

実際に、適切な労働時間管理を実践し、ワークライフバランスを重視する企業も増えてきています。こうした労働環境が整備された企業への転職を考えるエンジニアは多いと考えられます。

5. キャリアチェンジをしたい

将来を見据えて転職を選択するエンジニアは多く存在します。

たとえば、同じエンジニア職でも、別職種への挑戦やプロジェクトマネージャーなどの上位職へのキャリアアップなど、現状とは異なるキャリアパスを目指す人がいます。

また、起業やフリーランスとしての独立を考える人、IT分野とは異なる職種への転向を希望する人など、さまざまなケースがあるのです。

6. 人間関係に不満がある

職場の人間関係に対しての不満も、エンジニアの退職理由となります。エンジニアは協業してプロジェクトを進めることが多いため、上司やチームメンバーとの関係性や職場の雰囲気が仕事のパフォーマンスに大きく影響するからです。

人間関係に不満を抱えている状況では、たとえ給与や福利厚生、勤務時間などの労働条件が良好でも、転職を検討するケースが少なくありません。

7. リモートワークをしたい

リモートワークをしている状態から出社回帰を促された場合も、エンジニアは転職を考える場合があります。

レバテックの「リモートワークに関する実態調査」によると「リモートワークが可能であることは、働くうえでの条件として重要か」という質問に対し、74.5%が「重要な条件である」と回答しています。

リモートワークの重要度

引用元:出社回帰で約4割のITエンジニアが同職種での転職を検討、根強く残る“リモート希望”の声|レバテック株式会社

また、現在リモートワークをしている人を対象に「今後勤務先が出社回帰の方針を打ち出した場合、キャリアプランにどのような影響を与えるか」と質問したところ、「同じ職種での転職を考えるきっかけになる」と回答した人が43.7%と最多を占めました。

出社回帰がキャリアに与える影響

引用元:出社回帰で約4割のITエンジニアが同職種での転職を検討、根強く残る“リモート希望”の声|レバテック株式会社

この結果から、リモートワークの可否がキャリア選択に大きく影響することが分かります。

参考:出社回帰で約4割のITエンジニアが同職種での転職を検討、根強く残る“リモート希望”の声|レバテック株式会社

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エンジニアの退職を防ぐための7つの具体策

エンジニアの離職を防ぐには、退職理由を踏まえた具体的な対策が必要です。人材の流出を最小限に抑えるための施策を実施していきましょう。

1. 評価制度や待遇を見直す

エンジニアの退職を防ぐには、評価制度や待遇の見直しをしましょう。

具体的には、成果や能力に応じた公平な評価システムを構築します。技術スキルに加えて、プロジェクトへの貢献度やチームへの影響力などを目標として設定し、その達成度を定期的に評価することが重要です。

待遇面においては、定期的な市場調査を実施し、同業他社と比較して競争力のある給与水準を維持する必要があります。さらに、成果に応じたインセンティブ制度や福利厚生の拡充も検討すべきでしょう。

エンジニアの給与の設定方法を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
エンジニア採用における給与額はどう設定すべき?年収の相場や設定方法を解説

2. スキルアップできる学習環境を整備する

エンジニアの成長意欲に応えるため、継続的な学習機会を提供しましょう。

技術書籍の購入費補助やオンライン学習プラットフォームの法人契約、外部研修への参加支援など、さまざまな形でスキルアップをサポートするのがおすすめです。

また、社内勉強会の開催や資格取得のための費用補助または取得した際の報奨金の支払いや、資格手当の支給なども効果的です。

3. 1on1ミーティングを行いキャリアプランを支援する

定期的な1on1ミーティングを通じて、エンジニアの志向や目標を理解し、それに沿ったキャリアパスを提示することが退職防止につながります。

1on1ミーティングでは、現在の業務に対する満足度や課題、将来のキャリア目標について話し合います。たとえば、「3年後にはテックリードになりたい」「機械学習分野の専門性を高めたい」といった具体的な目標を聞き取り、その実現に向けた具体的なアクションプランを一緒に考えることが重要です。

キャリアプランの支援では、社内での異動やプロジェクト参加の機会を提供したり、必要なスキル習得のための研修参加を促したりすることが効果的です。
さらに、目標達成度を可視化するために、キャリア目標に合わせたスキルマップやキャリアラダーを整備し、次のステップに進むのに必要なスキルや経験を明確にしましょう。これらを通して目標達成に向けた具体的な行動計画を立て、その進捗を定期的に確認する仕組みを作ることで、エンジニアは自身の成長を実感しやすくなります。

4. 労働環境の改善を図る

エンジニアの退職を防ぐためには、労働環境の改善も欠かせません。

まず取り組むべきは、労働時間の適正化です。納期が厳しいプロジェクトでも、無理な残業を強いることを避けられるよう、適切な工数見積もりとタスク分配を心がけましょう。
また、作業効率を上げるための業務の見直しやツールの導入も有効な施策となり得ます。

5. 採用時のミスマッチを減らす

エンジニアの退職を防ぐには、採用段階からミスマッチを減らすことが重要です。求人票や面接では、業務内容や開発環境などを正確に伝え、入社後のギャップを最小限に抑えましょう。

また、面接では候補者の将来的なキャリアビジョンや希望する業務内容について確認することが大切です。これにより、自社が提供できる成長機会やポジションが候補者の期待と合致するかを見極められます。
もし候補者の希望に沿う業務やポジションを用意できない場合は、将来的な離職リスクが高まるため、採用判断には慎重を期すべきでしょう。

その他、エンジニアの採用面接において質問すべき内容について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
エンジニアの採用面接で聞くべき質問26選!優秀な人材の見極め方とは

6. 人員配置に気を配る

エンジニアの退職を防ぐには、人員配置にも気を配りましょう。

人員配置では、各エンジニアの性格やコミュニケーションスタイル、技術的な得意分野を考慮してチーム編成を行うのがおすすめです。
たとえば、リーダーシップを発揮できるエンジニアとサポート役が適しているエンジニアをバランス良く配置します。これにより、チーム内でトラブルが発生した際、リーダーとサポーターの連携によりうまくチーム内でコミュニケーションが取れ、人間関係が悪くなる原因を取り除きやすくなると考えられます。

7. 柔軟に働ける環境を整備する

エンジニアの退職を防ぐ重要な策として、柔軟な働き方を可能にする環境整備が挙げられます。柔軟な勤務体系は、ワークライフバランスの向上につながり、エンジニアの満足度を高める効果があります。

具体的には、場所を選ばず働けるリモートワーク制度や、個人のライフスタイルに合わせて勤務時間を選べるフレックスタイム制の導入が効果的です。また、副業・兼業の許可や短時間勤務など、さまざまな働き方を認める制度も検討すべきでしょう。

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フリーランスがエンジニア人材の確保に有効な例もある

エンジニア人材の確保で困っているのであれば、正社員の採用ではなくフリーランスも選択肢に入れると良いでしょう。
ここでは、レバテックフリーランス経由でエンジニア人材を確保した事例を紹介します。

参画後の相性が良く週4日から週5日の契約に切り替えた例

訪日旅行者向けの観光プラットフォームを展開するWAmazing株式会社では、自社に最適な人材を見つけることに課題を抱えていました。

そこで、レバテックフリーランスの利用を開始したところ、スキル面だけでなく、WAmazingの企業ビジョンやカルチャーにも合致する人材の確保に成功しました。
当初は週4日契約での参画でしたが、その高い適合性から、現在は週5日契約へと変更しています。

このように、フリーランスエンジニアを活用する場合、自社との相性を確認した上で、契約期間満了後に契約内容を変更して再契約できるというメリットがあります。

この会社のフリーランスの確保例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
スキル・ビジョン・カルチャーすべてにマッチした人材を獲得。要件理解と提案量がレバテックフリーランスの強み

4年以上にわたりフルタイムで参画している事例

企業変革コンサルティングとクラウドサービスを提供する株式会社リンクアンドモチベーションは、社内開発組織の立ち上げをきっかけに、フリーランスエンジニアの活用を開始しました。

同社は開発組織立ち上げ当初からレバテックフリーランスを利用しており、現在では8名のフリーランスエンジニアが活躍しています。
そのうち1名は、4年前の組織立ち上げ時からフルタイムで参画し、今では組織に欠かせない存在となっているといいます。

このように、フリーランスも長期にわたりフルタイムで参画している事例も多くあるのです。

同社のフリーランスの確保例の詳細を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
開発チームをリードする参画者も。混乱期を乗り越え掴んだフリーランス活用のポイント

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エンジニアの退職に関するよくある質問

ここでは、エンジニアの退職に関するよくある質問に回答します。

Q. IT業界の離職率は?

厚生労働省の「令和6年上半期雇用動向調査結果の概況」によると、IT業界が該当する情報通信業の離職率は5.5%です(令和6年上半期)。最も高い産業は宿泊業、飲食サービス業で10.9%です。一方、離職率が低い産業は金融業、保険業で4.3%でした。産業計としての離職率は6.8%です。(※いずれも一般労働者が対象)

IT業界の離職は多いと思われがちですが、統計データから読み取ると他産業と比較して特に高い離職率ではないことが分かります。

参考:令和6年上半期雇用動向調査結果の概況|厚生労働省

Q.エンジニアの転職理由は?

エンジニアが転職を考える理由には、収入アップやスキルアップをしたい、やりたい仕事に携わりたいといったことが挙げられます。また、残業を少なくしたい、キャリアチェンジをしたい、人間関係が良い職場に転職したいといった理由も多いです。
さらに、レバテックの「リモートワークに関する実態調査」によれば、現在リモートワークを行っている人の43.7%が、今後出社回帰を求められた場合、転職を検討する可能性があると回答しています。その背景には、通勤時間の発生や職場での人間関係におけるストレス増加など、出社に伴う心身の負担が要因として挙げられています。

参考:出社回帰で約4割のITエンジニアが同職種での転職を検討、根強く残る“リモート希望”の声|レバテック株式会社

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