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最終更新日:2025年5月16日

【企業向け】キャリア採用とは?メリットデメリットや成功させるコツを紹介

IT人材の採用に関わるすべての方へ

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キャリア採用とは、即戦力となる専門性の高い人材を獲得するための採用手法です。近年、企業の競争力強化や事業拡大のニーズが高まる中、キャリア採用の重要性が増しています。

本記事では、キャリア採用の概要から、メリット・デメリット、具体的な進め方、成功のポイントまで、幅広く解説します。キャリア採用の導入を検討している方は、ぜひ最後までお読みいただき、自社のキャリア採用の取り組みに活かしてください。

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キャリア採用とは

キャリア採用とは、特定の業務経験やスキルを持つ人材を採用する手法です。主に、即戦力となる人材の確保や、専門知識・ノウハウの導入を目的として実施されます。

この採用方法では、実務経験やスキルを有している人が対象となります。そのため、新卒採用などはキャリア採用に含まれません。企業は、即座に戦力となる人材を獲得することで、組織の成長や競争力の向上を図ることができます。

キャリア採用と中途採用の違い

キャリア採用と中途採用の関係性

キャリア採用は、中途採用の一形態です。主な違いは以下の3点です。キャリア採用と中途採用の違い

ただし、「キャリア採用」と「中途採用」は同義で使われることもあるため、募集要項などを念入りに確認することが大切です。

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キャリア採用が注目される背景

ここでは、キャリア採用が注目されるようになった理由を3つ紹介します。

転職が一般的になったため

近年では終身雇用制度が崩れつつあり、転職することが一般的な選択肢となっています。

総務省が発表した『労働力調査(詳細集計)2024年(令和6年)平均結果の要約』によると、転職者数は331万人、転職希望者数は1000万人にものぼります。より良いキャリアを求めて転職を希望する人材が増えており、企業にとってはキャリア採用がしやすい状況になっているといえるでしょう。

人材不足により大量確保が難しいため

事業を維持・成長させるには人材確保が不可欠ですが、新卒採用だけでは十分な人材を確保することが難しくなっています。理由としては、少子高齢化により日本の労働人口は減少傾向にあるためです。

内閣府が発表している『令和6年版高齢社会白書(全体版)』によると、労働力人口総数のうち13.4%が65歳以上となっています。

労働力人口の推移

退職していく世代にとってかわる人材を確保するには、即戦力となるキャリア人材の採用が重要です

企業の成長促進のため

現代のビジネス環境では、技術革新が速く、求められるスキルも高度化しています。企業が成長し、競争力を維持するためには、即戦力となるハイスキル人材が必要です。

キャリア採用を通じて、経験やスキルを持つ人材を確保することで、企業はビジネス革新のスピードにあわせて成長できるでしょう。また、専門的な知識や視点を持つ人材を迎え入れることで、組織に新たな刺激を与え、イノベーションを促進することも期待できます。

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キャリア採用を導入するメリット

キャリア採用には、企業にとってさまざまなメリットがあります。ここでは、主なメリットを3つ紹介します。

即戦力人材を確保できる

キャリア採用の最大のメリットは、即戦力となる人材を確保できることです。この採用方法では、特定の分野での知識やスキル、実務経験を有した人材を採用します。そのため、入社後すぐに業務に対応できる人材を獲得できます。

教育コストがおさえられる

キャリア採用を導入することで、教育にかかる時間や費用、人員をおさえられます。すでにスキルや経験がある人材を採用するため、新卒採用や未経験者採用と比べて、業務に必要な基本的なスキルや知識の教育にかかるコストが少なくなります。

これにより、人材育成にかける時間やリソースを、業務や組織の成長に向けた取り組みに振り分けることが可能です。

事業の成長につながる

キャリア採用を行うことで、組織全体の成長につながります。専門的な知識やスキルを持つ人材がノウハウを共有することで、周囲の従業員の知識やスキルレベルを向上させることができます。また、組織に新しい視点を取り入れられることもメリットです。

さらに、即戦力人材の活躍により、商品の品質向上や業務効率の改善なども期待できます。

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キャリア採用を導入するデメリット

キャリア採用にはメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、主なデメリットを3つ紹介します。

採用コストが高くなりがち

キャリア採用のデメリットの1つは、採用コストが高くなる傾向があることです。即戦力を確保するには、高い年収や良い待遇を提示する必要があります。特に、専門的な領域や需要が高い領域では、人材の獲得競争が激しく、さらに高額になりがちです。

そのため、教育コストと採用コストを比較し、長期的な視点で導入を検討することが大切です。即戦力人材がもたらす価値とコストのバランスを慎重に検討しましょう。

組織文化への適応が難しい場合がある

キャリア採用で入社した人材は、ほかの企業での経験があるため、新しい組織の文化や業務の進め方に適応するのに時間がかかる場合があります。これは、すでに形成された価値観や仕事のスタイルを持っているためです。そのため、新卒など職務経験がない人材のほうが、企業文化を柔軟に受け入れやすい傾向があります

社風に合わない人材を採用してしまうと、入社後にミスマッチが生じ、早期退職につながる可能性もあるため注意が必要です。

採用活動が長期間になる可能性がある

キャリア採用では、採用活動が長期間になる可能性があります。高いスキル要件を求めるため、満たす人材がなかなか見つからない場合があるためです。また、優秀な人材は他社からも求められているため、獲得競争が激しくなります

この課題に対処するには、リファラル採用やダイレクトリクルーティングなどの手法を用いて、積極的に採用活動を進める必要があります。また、採用にかかる時間を考慮して、十分な余裕を持って採用計画を立てることが重要です。

積極的な採用手法について詳しく知りたい方は、あわせて下記記事をご覧ください。
ダイレクトリクルーティング成功のコツが分かる!成功事例や選考の流れを解説

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キャリア採用を導入しやすい職種

キャリア採用は、特に専門的な知識や実務経験が求められる職種で導入しやすい傾向があります。以下に、キャリア採用に適した職種を紹介します。

  • ITエンジニア
  • 経営コンサルタント
  • 営業職(特にBtoB)
  • 人事
  • 金融アナリスト/ファイナンシャルプランナー
  • マーケティング職

これらの職種は、特定の分野での深い知識や実践的なスキルが必要とされます。そのため、すでに経験を積んだ人材を採用することで、即戦力として活躍してくれる可能性が高いでしょう。

キャリア採用の具体的な進め方

キャリア採用を成功させるには、計画的かつ戦略的なアプローチが必要です。以下では、キャリア採用の具体的な進め方を4つのステップで紹介します。

1.採用計画の立案

キャリア採用を進めるには、まず採用計画を立てることが重要です。具体的には以下の工程があります。

  • 求める人材像を明確化する(スキル要件や経験年数など)
  • 採用したい人数や期間を決める
  • 募集方法を選定する(求人サイト、転職エージェント、自社サイト、各種SNS、リファラル採用など)

ペルソナの設計方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
採用におけるペルソナの設計方法は?作成のメリットやフォーマットも紹介

2.求人の作成・公開

採用計画を立てたら、次は魅力的な求人を作成します。キャリア採用の求人情報に含めるべき要項は以下のとおりです。

  • 求めるスキル/経験
  • 職務内容
  • 就業場所
  • 給与

また、上記の必須要件とは別に、歓迎要件を記載しておくのもおすすめです。これにより、より幅広い人材からの応募を期待できます。

求人票の作成方法やコツについて詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。
【記入例あり】求人票の書き方のコツとは?必須項目と禁止事項を紹介

3.採用選考

採用選考では、段階的なアプローチが効果的です。選考の工程ごとに見るべきポイントを変えていく必要があります。

たとえば、一次面接では、人事・採用担当者が人となりや自社の雰囲気との相性をチェックしましょう。そして二次以降の面接で、所属部署の管理者や現場スタッフが具体的にキャリアやスキル、経験を確認します。必要に応じて技術面接などを実施することもおすすめです。

キャリア採用を効果的に進めるためには、応募者の目線に立って疑問や不安を取り除く配慮が必要です。また、入社後のミスマッチを防ぐため、会社の文化や期待する役割について説明を行いましょう。

4.内定

最後に内定通知を送ります。ただし、内定を出して終わりではありません。定期的な面談や連絡をとるなどのフォローアップが重要です。

内定者が複数の企業で入社先を迷っている可能性も十分にあり得ます。入社するまでの期間に意欲を維持するためのコミュニケーションを取っていきましょう。

内定後も丁寧に連絡を取り続けることで、優秀な人材の獲得と、入社後の活躍につながる可能性が高まります。

IT人材の採用のコツについて興味のある方は下記記事もあわせてご覧ください。
IT人材の採用を成功させる8つのステップとは?採用難を乗り越える方法

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キャリア採用を成功させるためのポイント

キャリア採用を成功させるには、以下の4つのポイントに注目することが大切です。

採用基準を明確に設定する

採用基準を明確に設定することは、適切な人材を見極める上で非常に重要です。明確な基準があれば、採用担当者間でのズレやばらつきを防ぎ、一貫した評価ができます。

また、スキルや経験だけでなく、人間性や志向性が自社に合っているかも重要な評価ポイントです。社風とのマッチ度を考慮することで、長期的に活躍する人材を確保できる可能性が上がります。

応募者が知りたい情報を伝える

キャリア採用を成功させるには、応募者が知りたいと考える情報を伝えることが重要です。以下のような情報を積極的に開示しましょう。

  • 企業の強み
  • 職場の雰囲気
  • 給与や福利厚生
  • キャリア形成事例

ただし、メリットばかりを強調すると、入社後にミスマッチを感じる可能性があります。バランスを考慮し、自社の課題なども適切に伝えることが大切です。

選考プロセスをスムーズにする

選考プロセスの迅速さと丁寧さは、優秀な人材を獲得する上で非常に重要です。応募者は複数の企業の選考を受けていることが多いため、他社に先を越されないよう、迅速なレスポンスや柔軟な予定調整が求められます。

効率的な選考プロセスを構築し、応募者とのコミュニケーションを密に取ることで、優秀な人材を逃さないようにしましょう。

入社後のフォロー体制を整える

キャリア採用を成功に導くには、入社後のフォロー体制を整えることが大切です。適切なフォロー体制や研修を用意することで、新しい職場環境や業務に慣れ、スキルを十分に発揮できるようになります。

フォロー体制の具体例としては、以下が挙げられます。

  • オンボーディングプログラム
  • 1on1ミーティング
  • メンター制度

また、フォロー体制に加えて、即戦力として期待しすぎないことも大切です。入社後すぐに成果を出すのは難しいため、適切な期間を設けて徐々に力を発揮できるよう支援しましょう。

キャリア採用と新卒採用で迷った際の判断基準

キャリア採用と新卒採用のどちらを選択するか迷った際は、以下の判断基準を参考にしてください。

キャリア採用と新卒採用で迷った際の判断基準

どちらの採用方法が適しているかは、企業の状況や求める人材像によって異なります。専門知識やスキルがすぐに必要な場合はキャリア採用が、長期的な育成を考えている場合は新卒採用が適しているでしょう。

また、自社への適応性やコスト面も考慮し、総合的に判断して選択することが大切です。場合によっては、キャリア採用と新卒採用をバランスよく組み合わせることで、組織の多様性と活力を高められる可能性もあります。

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キャリア採用を行った企業の事例

キャリア採用を積極的に行っている企業の事例を2つ紹介します。これらの事例から、効果的なキャリア採用の取り組みを学ぶことができます。

トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車株式会社は、自動車開発にとどまらず、モビリティーサービスやまちづくりなど、さまざまな事業を広げるため、キャリア採用を積極的に推進しています。キャリア採用専用サイトを開設しているのはその取り組みの1つです。

キャリア採用専用サイトに掲載されている内容としては、以下のとおりです。

  • 網羅的な情報提供
  • 募集職種
  • 選考の流れ
  • 社員インタビュー
  • 業務環境
  • 福利厚生
  • 人材育成に対する理念、教育体系の概要
  • 社会に対する取り組み
  • 企業理念/ビジョン

トヨタ自動車のアプローチの特徴は、応募者が知りたいと考える情報を幅広く提供していることです。これにより、応募者は自身のキャリアとトヨタでの将来像を具体的にイメージしやすくなります。

日本電気株式会社(NEC)

NECもキャリア採用を積極的に行っている企業の1つです。同社では、キャリア形成についての詳細な情報を掲載したキャリア採用サイトを公開しています。

また、キャリア採用に向けたイベントを開催しているのも特徴です。キャリア採用に特化したイベントを開催することで、より深い相互理解の機会を設けています。

キャリア採用に関するよくある質問

ここでは、キャリア採用に関するよくある質問と回答を紹介します。類似の疑問を持つ方は参考にしてみてください。

Q1. キャリア採用とはどのような意味ですか?

キャリア採用とは、業務経験やスキルを持つ即戦力人材を採用する手法です。主に、専門知識やノウハウの導入を目的として実施されます。企業は、即座に戦力となる人材を獲得することで、組織の成長や競争力の向上を図ることができます。

Q2. キャリア採用と中途採用の違いは何ですか?

キャリア採用は、中途採用の手法の1つです。主な違いとして、以下の3つが挙げられます。

【目的】
キャリア採用:特定の専門性や経験を持つ即戦力人材の確保
中途採用:人員補充や増員

【採用基準】
キャリア採用:特定のスキルや経験を重視
中途採用:柔軟な基準で選考を行うことが多い

【採用過程】
キャリア採用:専門的な面接や実技試験を行うことがある
中途採用:一般的な面接や適性検査が中心

ただし、企業によって同義で使われることもあるため、募集要項を確認することが大切です。

Q3. キャリア採用の対象者を教えてください

キャリア採用の対象者は、特定の分野の専門知識やスキル、経験を持つ人材です。たとえば、以下のような人材が対象となります。

  • 特定の業界で一定期間以上の実務経験がある人
  • 専門的な資格や技能を持っている人
  • リーダー経験やマネジメント経験がある人

キャリア採用では、新卒採用や一般的な中途採用と異なり、対象者がより限定されます。

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