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最終更新日:2024年9月12日

派遣契約は最長どれくらい?派遣を利用する企業が知るべき3年ルールとは

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派遣契約は最長でどのくらい結べるものなのでしょうか。このコラムでは、派遣契約を結ぶ際に覚えておきたい契約期間のルールや、契約可能期間を延長する方法を紹介します。
ほかにも、派遣社員を受け入れるときに知りたい注意点をまとめているので、これから派遣サービスの利用を検討している場合は、派遣利用に関するルールをきちんと理解しておきましょう。

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派遣契約の「3年ルール」とは?

派遣契約には通称「3年ルール」と呼ばれる決まりがあり、同じ企業で派遣社員を受け入れられる期間の上限が定められています。派遣先企業が同じ部署で派遣社員を受け入れられる期間は最長で3年までで、原則として3年を越えて派遣社員を受け入れることはできません。

2015年の労働者派遣法改正までは、専門的な技能を必要とする26業種に関しては3年ルールの適用外とされていました。しかし、改正後は全業種で3年の上限が定められ、業種に関わらず同じ部署で受け入れできる期間の上限は3年までとなっています。

※参照:派遣先の皆様へ|厚生労働省

関連記事:特定派遣廃止と専門26業務が適用外だった「3年ルール」変更について

3年ルールの例外

3年ルールには一部例外があり、以下の条件に当てはまる労働者や業務に関しては期間制限の対象外となります。

  • ・派遣元事業主で無期雇用されている派遣労働者
  • ・60歳以上の派遣労働者
  • ・有期プロジェクト業務(事業の開始、転換、拡大、縮小又は廃止のための業務であって一定期間内に完了するもの)
  • ・日数限定業務(1カ月間に行われる日数が通常の労働者に比べ相当程度少なく、かつ、月10日以下であるもの)
  • ・産前産後休業、育児休業・介護休業などを取得する労働者の業務

※参照:派遣先の皆さまへ|派遣社員を受け入れるときの主なポイント

契約できる最短期間は31日

労働者派遣法では、受け入れの最短期間についても取り決めがあり、30日以内の日雇派遣は以下の場合を除いて禁止されています。

  • ・政令で定める業務に該当する場合
  • ・60歳以上の人
  • ・雇用保険の適用を受けない学生
  • ・副業として日雇派遣に従事する人
  • ・主たる生計者でない人

なお、「政令で定める業務」は以下のとおりです。

ソフトウェア開発/機械設計/事務用機器操作/通訳・翻訳・速記/秘書/ファイリング/調査/財務処理/取引文書作成/デモンストレーション/添乗/受付・案内/研究開発/事業の実施体制の企画・立案/書籍等の制作・編集/広告デザイン/OAインストラクション/セールスエンジニアの営業・金融商品の営業

※参照:派遣労働者・労働者の皆様|厚生労働省

関連記事:技術者派遣はIT人材不足を解消する手段として有効

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3年を超えて契約を更新できる場合も

派遣社員の受け入れは原則として最長3年ですが、派遣可能期間が終了する1ヶ月前までに事務所の過半数労働組合(過半数労働組合がない場合は事業所の労働者の過半数を代表する者)から意見を聴取することで期間を延長できます。

ただし、同一の派遣社員を引き続き同じ組織単位(課など)で働かせることはできないので注意が必要です。同じ派遣社員を継続して受け入れたい場合は、異なる課へ異動させる必要があります。新しく別の派遣社員を受け入れる場合は、同一の課で就業させることが可能です。

※参照:派遣先の皆様へ|厚生労働省

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派遣サービスを利用するうえでの注意点

派遣サービスを利用するうえでは、以下のルールに注意する必要があります。

一方的な契約内容の変更はできない

派遣社員に対して、契約にない業務の依頼はできません。また、派遣先の判断で契約で取り決めていない部署に異動させたり、契約内容に含まれていない出張を指示したりすることもできないので注意しましょう。

契約外の業務を依頼したいときは、派遣会社に申し出を行い派遣社員本人からも合意を得る必要があります。

派遣社員にも正社員の募集情報を周知する

事業所で正社員を募集する場合、事業所で1年以上受け入れている派遣社員に対しては募集情報を周知する必要があります。

また、同一の組織単位(課など)で3年以上受け入れる見込みがある派遣社員についても、情報の周知が必要です。こちらの場合は、正社員だけではなく、パートタイムや契約社員の募集情報も周知します。

契約を中途解除する場合は猶予を持って告知する

派遣社員の契約を中途解除する場合は、一定の猶予期間をもって派遣会社に対して解除の申し入れを行う必要があります。

中途解除には一定の手続きが必要

中途解除にあたっては、関連会社での就業をあっせんするなど、派遣先企業が派遣社員に新たな就業機会を提供しなければなりません。

就業機会を確保できない場合は、中途解除によって派遣会社に生じた損害の賠償を行う必要が出てきます。

離職後1年以内の元社員は派遣で受け入れできない

自社で雇用していた労働者を離職後1年以内に派遣会社を通して派遣社員として受け入れることはできません。これは直接雇用の労働者を派遣社員にして労働条件を下げることを防ぐためで、正社員や契約社員、アルバイトなどすべての労働者が対象となります。

ただし、60歳以上の定年退職者は例外です。

※参照:
派遣先の皆さまへ|派遣社員を受け入れるときの主なポイント
派遣労働者・労働者の皆様|厚生労働省

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派遣以外にフリーランスを活用する方法もある

社内の人材が不足している場合、派遣社員以外にフリーランスを活用する方法も考えられます。フリーランスを活用した場合のメリットを確認しましょう。

即戦力となる人材を確保できる

個人で活動するフリーランスは専門性が高い人材が多く、社内教育の手間を省ける可能性が高いです。社内に教育を行う人手や時間がない場合は、フリーランスを活用することで業務を効率化できるでしょう。

自社に合った人材を選定できる

派遣サービスを利用する際は、法律で事前の面接はできないことが定められています(紹介予定派遣を除く)。そのため、スキルや人柄を確認して自社に合った人材を選びたい場合は、フリーランスがおすすめです。フリーランスであれば、事前にポートフォリオを提出してもらいスキルや実績を見極められます。

柔軟に契約を変更できる

フリーランスは派遣社員と比べて契約の柔軟性が高く、契約できる最長期間にも決まりがありません。ただし、契約の中途解除を行う場合は、その理由によっては損害賠償が生じることもあるため注意しましょう。


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