最終更新日:2025年11月7日

採用難対策|原因分析から採用手法の改善まで解説

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この記事では、採用難の原因から、応募率と内定承諾率を高める方法、長期的な人手不足解消につながる定着対策までを解説します。自社の課題に合った解決策を見つけ、人材を安定的に確保したいと考えている方はぜひ参考にしてください。

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多くの企業が採用難となる背景

現在、日本国内の多くの業界で人材の獲得が難しくなっており、事業の継続や成長に影響が出ている企業も少なくありません。この章では、なぜ採用難の企業が増えているのか、その原因について解説します。

需給ギャップの拡大と深刻な人材不足

採用難の原因の一つとして、労働力の需給ギャップの拡大があります。日本の生産年齢人口(15〜64歳)の継続的な減少により、求人数に対して求職者数が不足する「売り手市場」が形成されているためです。

総務省の調査によると、生産年齢人口は1995年のピーク以降減少傾向が続いており、この人口動態の変化により、労働市場で人手不足が起こっていると推測されます。

生産年齢人口の減少グラフ

引用:令和4年版 情報通信白書 生産年齢人口の減少|総務省

デジタル化が急速に進む現代においては、ITスキルなど、企業が求める特定のスキルを持つ人材の不足が顕著です。このような背景から、求める人材に直接アプローチできる採用手法が注目されています。

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激化する競合他社との採用競争

企業間の人材獲得競争が激化していることも原因の一つです。労働力人口の減少に伴い、どの企業も限られた人材を奪い合う状況にあるため、求職者は複数の企業のなかから応募先を選べる立場にあり、内定を受ける機会も増加します。その結果、求職者はより良い条件を提示する企業を選ぶ傾向が強まっているのです。

ブランド力や給与水準など魅力的な内容を打ち出せない企業の場合、応募につながらなかったり内定辞退をされたりしやすいのです。

求めるスキルと応募者のスキルの構造的なミスマッチ

採用難の要因の一つに、企業が必要とするスキルと応募者が持つスキルの間にズレが生じていることがあります。

市場の変化により、企業が必要とするスキルセットも変わっているにもかかわらず、そのスキルを持つ人材の供給が追いついていません。

たとえば、観光業界や接客業では、インバウンド需要の増加に伴い、従来の英語力だけでなく、中国語や韓国語など多様な言語対応力を持つ人材の需要が高まっています。しかし、その供給は追いついていないのが実情です。
IT業界でも、データ分析やAI開発などの専門スキルを持つ人材の需要は高まっていますが、それを習得した人材の層はまだ薄い状態となっています。

企業側が即戦力となる特定の技術スタックを持つ人材にこだわりすぎると、候補者の母集団が極端に小さくなってしまうでしょう。

採用難の原因についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。
2030年問題とは?企業が直面する課題と今から始めるべき対策を解説

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応募率と内定承諾率を高める方法

この章では、応募率と内定承諾率を高め、人材確保を成功させる方法について解説します。

候補者体験を意識した選考フローを設定する

応募率を高めるには、候補者の視点に立った選考プロセスの設計が必要です。求職者が企業とのやり取りを通じて得る「候補者体験(Candidate Experience)」の質を高めましょう。

求職者は選考プロセス全体を通じて企業を評価しているため、エントリーのしやすさや企業からの連絡スピードは、入社意欲を左右します。エントリーフォームは必須項目を最小限に抑え、応募者へのレスポンスは可能な限り迅速に行うことが有効でしょう。

面接は企業が人材を評価するだけでなく、候補者が企業を評価する場でもあります。選考を通じて実際の業務内容やキャリアパスを具体的に伝え、入社後のイメージを明確にしてもらうことが大切です。候補者の心理的な負担を減らし、企業の魅力を伝える選考プロセスを設計することで、応募率の向上につながるでしょう。

選考を通じた相互理解でスキル以外のミスマッチを防ぐ

採用後の早期離職や内定辞退の主な原因となるミスマッチは、面接段階での相互理解を深めることで防ぐことができます。業務スキルが合致していても、働く上での価値観や目指すキャリアパスが異なると、入社後の満足度が下がってしまうでしょう。

面接では「なぜこの業界に興味を持ったのか」「将来どのようなキャリアを築きたいか」といった質問を通じて、候補者の内面や長期的な志向性を深く理解するべきです。さらに、職場見学や既存社員との座談会を設けることで、実際の仕事環境や社風を体感してもらい、入社後のギャップを減らしましょう。

仕事の魅力だけでなく、課題や困難な点も正直に伝える「両面開示」のスタンスは、信頼関係を構築し、長期的に活躍できる人材の確保につながります。

選考フローを見直す

内定承諾率を高めるには、内定通知後の「クロージング」フェーズでの対応がポイントになります。内定通知のタイミングを最適化し、入社までの間も候補者と定期的なコミュニケーションを続けることで、内定辞退を防げるでしょう。

内定通知が遅いと、候補者の入社意欲が低下したり、他社への入社が決まってしまうリスクがあります。面接でポジティブな反応があった場合は、可能な限り迅速に内定通知を行うというように、スピード感を持った対応をしましょう。

通知後も、直属の上司や同僚となる社員からのメッセージ、入社後の業務内容や福利厚生に関する明確な情報提供を定期的に行うことが大切です。これにより、候補者が持つ入社への不安や疑問を取り除き、安心して入社を決断できる環境を整えられます。
内定者フォローを迅速かつ丁寧に行い、人間関係を構築する工夫を凝らすことが、採用成功に直結します。

以下の記事では、エンジニア採用を例にミスマッチの原因と対策についてより詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
エンジニア採用におけるミスマッチの原因と対策 採用成功率を高める方法

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長期的な人手不足解消に向けたアプローチ

この章では、短期的な応募数の増加だけでなく、長期的な視点で人手不足を解消するための取り組みについて解説します。

効果測定と継続的な改善を行う

採用活動を改善するためには、データに基づいた継続的な取り組みが欠かせません。採用活動に関する指標を設定し、PDCAサイクルを回すことで、自社の採用活動における課題を特定し、徐々に採用力を高めます。

採用プロセス全体を可視化しなければ、どの段階で人材が離脱しているのか、どの施策にリソースを集中させるべきかを正確に判断できません。「応募数」「書類選考通過率」「内定承諾率」「採用コスト」といった主要な指標を定期的に計測し、分析することが有効です。

たとえば、応募数は多いのに書類選考通過率が低い場合は、求人内容と応募者層にズレがある可能性が考えられます。データに基づいた効果測定と継続的な改善を通じて、採用プロセスのボトルネックを解消し、効率の良い人材確保体制を構築しましょう。

外部人材を活用する

正社員の採用が難しい状況が続くなら、外部の人材を活用することも人手不足を補う有効な手段です。フリーランスや業務委託といった外部人材を活用することで、採用プロセスを経ず、高いスキルを持つ人材を一時的・部分的に補うことができます。

正社員採用と比べて柔軟な人員配置が可能であり、即戦力をプロジェクト単位で確保できるため、専門分野で効果を発揮するでしょう。IT業界ではこの傾向が顕著で、2024年6月におけるフリーランス案件発生数は、前年同月比で146%増加しました。セキュリティ分野をはじめとする専門性の高い業務においてフリーランスの活用が増加しており、企業側の専門人材のニーズの高まりを示しています。

フリーランスの案件発生数のグラフ

引用:フリーランス案件発生数が前年同月比146%で過去最高 「セキュリティ」人材需要高まる – レバテック

労働環境を整備して定着率を高める

労働環境を整備すれば既存社員の定着率が向上し、長期的な人手不足解消につながる可能性があります。

優秀な人材を採用しても、すぐに離職してしまえば採用活動の意義が薄れるため、働き手が重視する柔軟な働き方や、キャリア成長の機会を提供しましょう。具体的には、リモートワークのような柔軟な働き方や、キャリア成長を支援する研修制度の導入などが検討できます。

この柔軟な働き方へのニーズの高まりは、IT分野で顕著に見られます。レバテックの調査では、現在リモートワークを行っていないITエンジニアのうち、約4割が今後のリモートワークを希望していると回答しました。

リモートで働きたいかのアンケートグラフ

引用:出社回帰で約4割のITエンジニアが同職種での転職を検討、根強く残る“リモート希望”の声 – レバテック

さらに、現在リモートワークをしているITエンジニアの43.7%が「出社回帰は同職種での転職を検討するきっかけになる」と回答しています。この調査結果から、柔軟な働き方が実現できない場合に転職を検討する層が一定数存在することが読み取れるでしょう。

出社回帰が今後のキャリアプランに与える影響の調査結果

引用:出社回帰で約4割のITエンジニアが同職種での転職を検討、根強く残る“リモート希望”の声 – レバテック

労働環境の整備は、定着率向上を通じて採用活動に良い循環を生み出す、重要な取り組みといえるでしょう。

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採用を成功させるためのポイント

これまで解説した採用難の原因と対策を踏まえ、採用を成功させるためのポイントをまとめました。

採用ターゲットとEVP(提供価値)の明確化

漠然と人材を求めるのではなく、「誰を」「なぜ」採用するのかを明確にすることが採用活動の土台となります。具体的な採用ターゲットと、その人材に対して自社が提供できる価値(EVP:Employee Value Proposition)を定義しましょう。ターゲットを絞り、自社の魅力を言語化することで、その層に響くメッセージを集中して届けることができます。

たとえば、採用ターゲットを「20代後半でベンチャーでの開発経験があり、自律的に働ける人材」のように具体的に定義します。そのターゲットが求める成長機会や仕事の意義、組織文化といった要素からEVPを導き出しましょう。このEVPが「なぜこの会社で働くべきか」という問いに対する明確な答えとなり、ターゲット人材に強く訴えかける採用メッセージを作成する根拠となります。

企業ブランドを確立する採用広報(アウターブランディング)

採用ターゲットとEVPが明確になったら、次はそれを市場に発信し、企業ブランドを確立しましょう。採用市場における企業ブランド(アウターブランディング)を確立することで、優秀な人材を惹きつける磁石の役割を果たし、潜在的な応募者の獲得につながります。

会社のビジョンを伝える採用サイトや、技術ブログや開発事例といった専門コンテンツの発信などが有効でしょう。社員が自らの言葉で会社の雰囲気や仕事の様子を率直に語るコンテンツは、高い信頼性と影響力を持ちます。

採用広報を通じてリアルな企業イメージを伝えることで、企業ブランドが強化され、自社と価値観の合う人材の応募に繋がるでしょう。

応募を増やすチャネルの多様化と最適化

採用難の状況を打開するには、従来の求人サイトに依存せず、応募者との接点を増やす戦略も有効です。採用ターゲットの属性や志向性によって、利用する情報源や接点が異なるため、複数のチャネルを効果的に使い分けましょう。

各チャネルからの応募状況や採用成功率のデータを分析し、投資対効果の高いチャネルにリソースを集中させることも、応募数増加につながるポイントです。

採用難の解消方法についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
人手不足の解消方法 | 採用難を乗り越えるポイントを3つの観点から解説

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採用難対策についてよくある質問

ここでは、採用難対策に関してよくある質問に答えます。

Q.企業が採用難になる原因は?

採用難の背景には、構造的な人口減少による労働力の需給ギャップ拡大があります。限られた優秀な人材をめぐる企業間の競争が激化しているうえ、市場の変化によって企業が求めるスキルを持つ人材が市場に不足していることが、主な要因です。

Q.採用を成功させるポイントは?

まずは採用ターゲットとEVP(提供価値)を明確にし、その魅力を伝える企業ブランド確立のための採用広報に注力しましょう。ターゲット層に届くよう、応募を増やすためのチャネルの多様化と最適化を進めることが大切です。

Q.人材に長く定着してもらうための対策は?

長期的な定着率向上のため、リモートワークをはじめとする柔軟な働き方やキャリア成長を支援する研修制度を導入し、社員のエンゲージメントを高める労働環境の整備が不可欠です。既存社員の満足度を高め、組織力を根本から強化しましょう。

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