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最終更新日:2024年3月25日

エンジニアの採用方法8選!人材確保に苦戦する理由や手法の選び方を徹底解説

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エンジニアの採用方法に悩む方は多いのではないでしょうか。現在、エンジニアは人手不足で、多くの企業が「採用が難しい」と感じています。

人材を確保するには、自社に合った採用方法を見極めたり、転職者に響く求人票を作成したりすることが重要です。この記事では、優秀な人材の採用に必要な準備や具体的な採用方法を紹介します。
効果的な求人票の作り方もまとめたので、転職者に自社の魅力を伝える方法を知り、採用を成功させましょう。

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目次

エンジニアの採用が難しい理由

エンジニアの採用を成功させるには、まずはエンジニアを取り巻く環境を理解することが重要です。多くの企業が採用に苦戦する背景には、人材不足やスキルの見極めの難しさなどがあります。

ここでは、エンジニアを含むIT人材の採用が難しくなっている理由を紹介するので、採用方法を検討する前にチェックしておきましょう。

2030年のIT人材は最大で約79万人の不足

経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によれば、2030年には日本のIT人材は最大で約79万人が不足する予想です。2018年時点でもすでに約22万人が不足しており、日本ではエンジニア含むIT人材不足が深刻な状況だと分かります。

IT人材_需給予測

出典:経済産業省ーIT人材に関する調査ー(2019年3月

スキルや職種によっては求人倍率に違いがあります。たとえば、Javaを扱えるエンジニアの求人倍率は18.8倍と、非常に採用競争率が高いことが分かります。

現在エンジニアの採用市場は、エンジニアの数に対して採用したい企業が非常に多い状況であるといえるでしょう。

エンジニア_スキル別求人倍率

参考記事:IT人材の転職市場が活発化、転職希望者数は前年同月比173%で過去最高

働き方の多様化

近年は働き方が多様化し、独立して活動するフリーランスエンジニアが増加しています。また、副業を認める会社も増えており、会社に在籍しながら副業で案件を請け負い、収入を増やすエンジニアも増加しました。

このように、転職しなくても高収入が得られる環境ができたことで、転職市場のエンジニア数が減り、採用の難易度が上がったと考えられます。

企業が求める条件とエンジニアが求める条件の食い違い

エンジニアの採用が難しくなる中で、一部の企業はエンジニアの待遇や働く環境を整え求職者のニーズを満たせるよう取り組んでいます。具体的には、給与水準を上げる、リモートワークを導入するといった試みがあるでしょう。

しかし、中にはエンジニアが希望する水準を満たせない企業も多く、企業が求めるスキルレベルとエンジニアが希望する待遇が噛み合わず、採用に至らないことが多々あります。

エンジニアのスキルを判断するのが難しい

採用担当者がエンジニアの業務内容に詳しくない場合、自社が求めるスキルを持ったエンジニアの見極めが難しくなります。最終的な判断は技術部門の責任者が行うにしても、選考初期で見極めができていないと満足のいく人材を採用できません。

また、エンジニアが技術に加えて顧客や社内に対するコミュニケーション能力を必要とする職種でもあることも、スキルの見極めが難しい理由の一つです。

採用チャネルの複雑化

近年は、エージェントサービスやダイレクトリクルーティングなど、さまざまな採用チャネルが登場しています。インターネットが普及した現代は、従来の主流であった求人メディアでの情報発信だけではなく、SNSを使った採用活動も重要です。

採用チャネルが複雑化する中で、自社に合った方法を選んで使いこなす難しさがエンジニア採用の課題となっています。

市場における人材の流動性の低下

エンジニアが不足する状況の中、各企業は一度採用した人材の離職を防ぐため、職場環境や待遇の改善に注力しています。特に、優秀なエンジニアであるほど、企業側は手厚い待遇を用意する努力をするでしょう。

そのため、スキルが高い人材が転職市場に現れにくく、採用活動をしても有望な候補者が集まらない事態が起こります。

関連記事:エンジニア採用のコツとは?エージェントが教える成功の条件

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エンジニアの採用におすすめの手法8選

ここでは、エンジニア採用を成功させるおすすめの採用手法とそれぞれのメリット・・デメリットを紹介していきます。採用予算や人員なども踏まえて、適切な採用手法でエンジニアにアプローチをしていきましょう。

1.エージェント

人材紹介エージェントを利用することで、自社が求めるエンジニア像を理解したエージェントからマッチする候補者を紹介してもらえます。

また、エージェントの中には総合型と業界特化型などさまざまな種類があります。エンジニア採用の場合は、IT業界やエンジニア特化型のエージェント利用も検討しましょう。

メリット

・母集団形成や日程調整などを代行してもらえるため工数を削減できる
・ターゲットにマッチした人材をピンポイントで紹介してもらいやすい
・成果報酬型のため、採用が成功するまで費用は一切かからない
・中途採用市場の最新の情報やノウハウなどのアドバイスをもらえる

デメリット

・報酬は一般的に理論年収の30~35%程度でコストが高い
・求人サイトなどと比較すると対象者が少ない傾向がある

2.求人サイト

求人サイトに求人広告を掲載することで母集団形成を行います。人材紹介と比較してアプローチできる対象者が多いことが特徴です。

また、事前に広告掲載費を支払う場合、何人採用しても採用コストは変わらないため、多くの人数の採用を行う場合は求人サイトが適しています。

メリット

・アプローチできる対象者が多く母集団形成がしやすい
・プランによっては画像の掲載も可能なため、求職者に会社や求人のイメージを伝えやすい
・掲載した求人広告経由で何人採用しても採用コストが変わらない

デメリット

・広告掲載したにも関わらず1人も採用できない可能性もある
・応募多数の場合、自社で書類選考や日程調整なども実施するため工数がかかる

3.ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、企業から求職者にスカウトメールなどで直接アプローチする手法です。企業自らデータベース上で気になる求職者を探し、スカウトメールでアプローチします。

エージェントに依頼したり、求人サイトに依頼したりして応募を待つ従来型の採用手法とは異なり、企業自ら求職者に能動的にアプローチして自社を売り込むことが特徴です。求人倍率が非常に高いエンジニア採用において、ダイレクトリクルーティングは有効な手段でしょう。

ダイレクトリクルーティングを運用する際、「誰がスカウトを送るのか」という点も重要です。たとえば、エンジニアの採用を行う場合は、現場のエンジニアマネージャーやCTO(Cheef Technology Officer:最高技術責任者)などからスカウトを送付することが効果的です。社長が著名ならこちらも効果的でしょう。

スカウトを受け取った求職者は、「高い立場の方が自身のスキルや経歴を評価してくれている」と感じるため、現場や経営陣も巻き込みながらスカウトを運用していきましょう。

メリット

・採用コストを抑えることができる
・通常であれば応募してもらいにくい求職者からの応募を獲得できる場合もある
・採用に関する一連の流れを自社で一貫して行うため採用ノウハウが蓄積されやすい

デメリット

・それぞれの求職者に合わせたスカウト作成を行う場合は工数がかかる
・PDCAを回し続ける必要があり、すぐに成果が出るとは限らない

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4.転職イベント

転職イベントとは、複数の企業が同日に大型施設などのイベント会場に集まり採用活動を行うことを指します。企業ごとにブースを設け、来場した求職者と直接話すことが可能です。

1日で複数の求職者との接点を取り、直接話して動機づけができることが特徴です。

メリット

・1日に効率的に多くの求職者との接点を持つことができる
・平日は仕事で忙しい求職者とも接点が取れる
・自社の魅力を直接伝えて動機づけができる

デメリット

・当日の運営や準備に工数がかかる
・会える求職者や採用につながる求職者が少ない場合はコストパフォーマンスが悪くなる

5.SNS採用

SNSを活用した求職者へのアプローチを行う採用活動を指します。コストがかからず、投稿したコンテンツが拡散された場合は一気に会社の認知度を上げることも可能です。また、転職潜在層にもリーチできます。

多くの人がフォローしているアカウントによって拡散された場合は、即座に情報が広がるというメリットがある一方で、炎上などのリスクもあります。SNSでの採用活動には発信内容に気をつけましょう。

メリット

・コストを抑えられる
・継続的にコンテンツをアップすることで認知度アップやブランディングにつながる
・転職潜在層にリーチすることができる

デメリット

・継続的なアカウント運営を行う工数がかかる
・炎上により企業のイメージダウンにつながるリスクがある

6.リファラル採用

社員の知人などを紹介してもらい、採用する手法をリファラル採用といいます。会社のことをよく知っている社員からの紹介のため、比較的マッチ度が高いことが特徴です。

メリット

・コストを抑えられる
・転職潜在層にアプローチできる
・マッチ度が高く入社後の定着率が高い傾向がある

デメリット

・採用にいたらなかった場合に、紹介者との関係性が悪化する可能性がある
・人材の同質化が進む可能性がある
・募集求人や求める人材像などの継続的な周知が必要で手間がかかる

7.紹介予定派遣

紹介予定派遣とは、労働者が派遣先に雇用されることを前提に決められた期間(最短1日/最大6ヶ月)派遣社員として人材派遣されるサービスです。ただし、実際に雇用に至るかは企業と労働者双方の合意が必要なため、必ずしも採用しなけらばならないわけではありません。

逆に言えば、企業側が求めたとしても労働者側から拒否されてしまう可能性もあります。

※レバテックでは紹介予定派遣サービスは行っておりません

メリット

・スキルや人柄などの理解度が高い状態で雇用できる
・雇われる側も現場の理解度が高いため早期離職のリスクが低くなる
・求人掲載にかける費用や教育などのコストを削減できる

デメリット

・欲しい人材が正社員登用に同意してくれるとは限らない
・紹介予定派遣の手数料がかかる

8.外国人採用

国内のIT人材が不足している状況のため、スキルを持った外国人人材の採用も検討しましょう。外国人エンジニアの採用に特化したサービスもあるため、外国人採用を行う場合は活用をおすすめします。

メリット

・他社と採用競争になりづらい
・高い技術力を取り込むことができる
・ダイバーシティな環境づくりを促進できる

デメリット

・言語や文化が異なるため受け入れ体制を整える必要がある
・在留資格の管理などの手続きが増える

関連記事:【13選】中途採用の方法を紹介!選び方や各手法のメリット・デメリットも解説

エンジニアの採用手法の選び方

エンジニアの採用手法には数多くの種類がありますが、どれを選ぶべきか悩む方も多いでしょう。

ここでは、エンジニアを採用するうえでどの手法を選ぶべきか、具体的な選定方法を紹介します。

エンジニア特化型のサービスを選ぶ

エージェントやダイレクトリクルーティングなどには、業界や職種に特化したサービスがあります。

特化型サービスのメリットは、エンジニアの登録者が多く集まっていることです。さらに、必要スキルや経験などを詳細に絞り込めるため、適切な人材を紹介してもらえる、気になる人材を探しやすいなど、よりマッチ度の高い採用につながります。

エンジニアを採用したい場合には、IT業界やエンジニア向けの転職サービスであるかを確認して選びましょう。

サービスの内容・特徴と自社のニーズがマッチしているか確認する

同じエンジニア向けの転職サービスでも、女性向けやフリーランス向け、新卒向けなど対象としている求職者はさまざまです。正社員、派遣社員、パート・アルバイトなど雇用形態別に展開されているサービスもあります。

中途採用を希望するのか、新卒を受け入れて教育していくのかなど、自社の希望と状況に合わせて適切なサービスを選びましょう。

予算内で利用できるか料金形態や費用を確認する

各サービスは無料で利用できるものばかりではありません。初期費用はかからなくても、応募や採用に至った際に成果報酬として費用が発生するサービスは多いです。一方で、一定の費用を支払えば、契約期間中は何人採用しても別途費用が発生しないサービスもあります。

採用活動にかけられる費用を算出し、導入したいサービスが予算内で利用できそうか料金形態や具体的な費用例を確認しておきましょう。

関連記事:エンジニア採用サイトの選び方|採用が難しい中で欲しい人材を確保する方法

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エンジニアの採用を成功させる方法

ここからは、エンジニアの採用を成功させるための方法を解説していきます。

採用活動に現場を巻き込む

エンジニアの採用を成功させるには、自社エンジニアの協力が不可欠です。なぜなら、面接でエンジニアの技術力を判断するためには、人事よりも技術に詳しい現場エンジニアの知識が参考になるからです。

また、作成した求人票をエンジニア目線で確認してもらえれば、より完成度の高い求人票になるでしょう。

一方で、エンジニアは人事業務や中途採用市場については詳しくありません。現場の要望をすべて吸い上げると、採用市場にほとんどいないエンジニア像になる可能性もあります。そのため、人事からエンジニアに中途採用市場の情報などをインプットし、現場エンジニアの市場理解を促し協力を得られるようにしましょう。

採用計画作成における現場とのすり合わせ内容例

現場のエンジニアとは、以下のような内容をすり合わせておくと相違なく採用活動を進められるでしょう。

・採用する目的
・採用する人材のポジション
・採用する人材の社内/開発チームにおける具体的な役割
・採用スケジュール
・採用条件

エンジニアの採用は難しく、企業の出す条件によっては早期に雇用できる可能性が低いです。現場のエンジニアから「早く人員が欲しい」といった要望が上がっていても、状況を伝え採用スケジュールに関しては特にゆとりをもった調整が必要といえるでしょう。

採用活動時に現場エンジニアにフォローしてもらうべき内容例

現場のエンジニアに採用活動を協力してもらえる場面は多々あります。フォローしてもらうべき場面の一例を紹介します。

・ペルソナ設定
・求人内容/文面のチェック
・面接における求職者のスキル/人柄評価
・カジュアル面談や面接における動機づけ
・面談や交流会など内定者フォローの際の動機づけ

こうして見ると、採用活動の初期段階から現場のエンジニアの力添えが欠かせないことが分かります。エンジニアの採用をする必要があると分かった段階で、協力してもらえる人材を確保しておくべきでしょう。協力できるかは独断で判断できることではないため、チームや上司との相談も必ず行います。

人事担当もエンジニアリングの基礎知識を学ぶ

現場のエンジニアに協力してもらうと同時に、人事担当もエンジニアリングの基礎知識を学びましょう。エンジニアが扱う技術は幅広く、一つのスキルだけではその能力を判断できません。そのため、人事担当はIT業界や開発業務の基礎知識を身につけると、エンジニアを評価しやすくなります。

たとえば、エンジニアと一口にいっても、その種類は「システムエンジニア」「インフラエンジニア」「セキュリティエンジニア」などさまざまです。それぞれの役割や必要なスキルを整理して理解しましょう。

また、エンジニアが使用するプログラミング言語も、「Python」や「JavaScript」など多数の種類があります。高度な知識までは身につける必要はないですが、それぞれの難易度や自社に必要な技術は把握しておくことをおすすめします。

自社の特徴と採用競合を理解する

採用成功のためには、採用競合との差別化につながる自社の強みや、候補者から見た魅力を理解して打ち出すことが重要です。採用競合のターゲットや訴求内容、報酬などを調査したうえで、自社のターゲットや訴求内容、雇用条件の調整を行いましょう。

給与や待遇について競合が明らかに有利な場合は、自社の待遇を見直すか、そもそも狙っていく層を見直す必要があります。

また、社内のエンジニアに入社理由をヒアリングすると、外部から見た自社の魅力に気づけるでしょう。入社理由のほかに、「もっとこうだったら良かった」と思った部分を確認すると、改善すべき課題も見えてきます。

採用要件を狭めすぎない

採用ターゲットを明確に定義することが重要な一方で、選考段階では極力間口を狭めすぎないこともポイントです。

書類選考段階で候補者を必要以上に絞らない

十分とはいえないまでも、採用要件に少しでも合致するスキルがあれば、まずは会って話を聞きながら判断をしていきましょう。

転職に不慣れなエンジニアの場合、履歴書や職務経歴書の完成度が低いまま転職活動をしている場合もあります。また、経験やスキルを重視する採用の場合、ほかの条件は広めに設定することも重要です。

応募が少ない状況では、「良い」と思った人材だけ面接を実施するのではなく、明らかにマッチしない人材以外は極力面接も含めて判断しましょう。

育成枠の採用促進

すぐに人員が必要ではない場合は、ポテンシャルのある人材を採用して育成することも検討しましょう。エンジニアにキャリアチェンジしたい方や、プログラミングスクールで基礎知識を身につけた方など、実務経験がなくともポテンシャルがある人材はいます。

採用が長期間にわたって苦戦する場合は、自社での育成を前提にすることも視野に入れましょう。

応募者に伝える情報を充実させる

エンジニアにとって魅力がある企業でも、外部に情報を発信しないと転職者に気づいてもらえません。エンジニアは採用サイトの社員インタビューやテックブログを参考に応募を決めることもあるため、情報を充実させれば自社の魅力をアピールできます。

特に、顧客向けにWebサイトをつくっている企業は、求職者向けの情報を充実させましょう。

選考リードタイムを短縮する

各選考フローのリードタイムは極力短縮しましょう。同時に複数の企業で選考が並行している場合、出遅れてしまうと、他社で先に内定が出て意思決定されてしまうリスクがあります。

そのため、書類選考結果の連絡はスピーディに行い、面接日程についても極力候補者の都合に合わせて調整するように心がけましょう。

候補者都合で調整が難しい場合は仕方ありませんが、自社都合でリードタイムが長くならないようにするのが大切です。

選考を通じて候補者の志望度を上げる

特に競争が激しいエンジニアの採用では、選考フローの各所で候補者の志望度を高めるための工夫が必要です。

カジュアル面談の実施

選考前に双方の理解を深める方法として、カジュアル面談が有効です。カジュアル面談とは、企業と候補者の相互理解のための選考要素のない面談です。

カジュアル面談では、自社やポジションの紹介をしたり、候補者のキャリア感などについて質問したります。候補者は面接前に会社や求人の情報をインプットできます。企業としても候補者のキャリア感や価値観を事前に知ることで、今後の動機づけのヒントを得ることができるでしょう。

面接は候補者が企業を見極める場でもある

面接は、候補者にとっても企業を見極める場ということを理解したコミュニケーションを意識しましょう。

候補者に一方的に質問をするのではなく、自社やポジションのこと、期待していることなどの説明をしたり、候補者の価値観や希望を踏まえて自社でできることをプレゼンしたり、候補者の企業理解が促進される面接を心がけましょう。

内定通知後のフォロー

内定を出したあとも、継続的に候補者のフォローを行うことが重要です。候補者がほかの企業の選考を請けている場合、比較検討するケースが大半です。そのため、内定後も経歴や年齢が近い現場社員との面談や食事会を調整するなど、継続的に候補者との接点をつくりましょう。

エンジニアにとって魅力のある体制を整える

エンジニアに転職のメリットを感じてもらえるように、社内の環境を整えましょう。その一つは、多様なキャリアパスを用意することです。エンジニアは、「現場で開発を続けたい」「マネジメントに関わりたい」などさまざまな希望を持っています。

そこで、一人ひとりの希望に応えられるキャリアパスを用意すれば、エンジニアの応募意欲を高められます。

また、福利厚生を充実させたり、働きやすい環境を整えたりすることも重要です。フレックスタイムやリモートワークなどの制度を導入し、柔軟な働き方ができる体制を検討しましょう。

採用チャネル・媒体を増やす

一つの採用チャネルのみではなかなか採用は成功しません。エンジニアとの出会いを増やすためにも、複数の採用チャネルをかけ合わせた採用活動を行いましょう。

たとえば、求人サイトや人材紹介を使うだけではなく、SNSや自社ブログの運用で候補者との接触を増やすなど、自社を知ってもらえる仕組みを築くことが大切です。

関連記事:エンジニア採用に苦戦する7つの理由|成功の秘訣や事例を解説

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エンジニアの求人票作成の4ステップ

「エンジニア採用の難しさや重要なポイントは理解できた。でもどうやって求人票を作成していけば良いのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

ここでは、エンジニア採用を成功させる求人票作成の方法を4つのステップで解説していきます。

1.人材要件定義

まず、エンジニアを採用する目的と、その目的を達成するために必要なエンジニアのスキルを明確化しましょう。ここでのポイントは、必要なスキルや経験を具体的に言語化することです。

注意すべきは、必要以上のスキルを求めないことです。たとえば、入社後任せるプロジェクトにはPM経験は必要ないにも関わらず、PM経験があったほうがより良いという理由で要件に追加してしまうなどが挙げられます。

エンジニアの採用は非常に難しい状況のため、本当に必要なスキルに絞るよう心がけましょう。

2.ペルソナ設定

次に、ターゲットに向けて自社の魅力を訴求するためにペルソナを設定しましょう。採用におけるペルソナとは、自社の採用にマッチする想定の人物像です。

スキル以外にも、経歴やパーソナリティ、転職理由、転職では何を重視しているのかなどを想像しましょう。

ここでのポイントは、「このペルソナに内定を出せば意思決定してもらえるか」という観点を持つことです。採用におけるペルソナ設定の失敗例として、設定したペルソナは採用要件にマッチしているものの、理想を詰め込みすぎた結果、市場にいても自社が採用できる可能性が低いといったケースがあります。

「このペルソナの転職理由は自社で解決できるのか?」や、「自社独自の魅力や強みは何で、どのような方であれば魅力に感じてもらえるか?」など自問自答しながら、現実的なペルソナ設定を意識しましょう。

3.求人票作成

ペルソナ設定が完成した後、求人票を作成していきます。転職活動中のエンジニアは、日々多くの求人票を次々に目にします。限られた時間、情報量でエンジニアからの興味を引くために、エンジニア採用における適切な求人票の作成方法を身につけましょう。

職務内容を明確にする

事前に明確化した採用の目的、人材要件をもとに入社後に任せる業務を可能な限り具体的に記載しましょう。職務内容があいまいで抽象度が高いと、業務のイメージがわかないために自身のスキルや経験が活かせるのかどうか分からず、応募に繋がりにくくなります。

たとえば、「開発業務をおまかせします」では、具体的な業務内容が伝わりません。誰が使う何を開発するのか、現在の課題は何で、入社後はどのようなことを期待しているのかなど、より具体的な内容を記載しましょう。

開発環境は詳細に記載する

どのような言語やデータベース、業務ツールを使用しているのかは、エンジニアにとって非常に重要です。なぜなら、これらの使用経験があるかどうかはエンジニアによって異なり、自身の経験や希望とマッチするのかを確認する重要な要素になるためです。

また、最新の技術を扱いたいというエンジニアも多いため、開発環境を記載すること自体が魅力となることもあります。

「言語」「フレームワーク」「データベース」「プロジェクト管理ツール」「情報共有ツール」など、社内のエンジニアが使用しているものを確認して明記しましょう。

募集背景を明記する

なぜ、今このポジションを募集するのかという背景は、極力記載しましょう。候補者は、募集背景を自身の経験やスキルで満たすことができるか、あるいは自身の希望するキャリアにマッチしているのかを確認します。

たとえば、「基幹システムのリプレイスを行うため、要件定義やベンダーコントロールの経験が豊富な方を増員するための募集です」といった募集背景の記載があれば、基幹システムのリプレイス対応の経験があるエンジニアは「経験を活かしやすい」と感じるでしょう。

このように、募集背景の記載があれば「何ができる人が必要なのか」や、「どのような経験を積めるのか」などのイメージがつきやすくなります。

提供できる価値は何か記載する

求人票は、企業が求めるスキルや経験ばかり記載せずに、自社で働くことでエンジニアにとってどのようなメリットがあるのかを記載しましょう。

エンジニアの採用市場は売り手市場であり、企業もエンジニアに選んでもらう努力をする必要があります。求人票はエンジニアとの最初の接点になることも多いため、エンジニアを引き付ける内容を意識することが重要です。

必須要件は最低限必要なものに絞る

必須のスキルや経験として、多くの要件を羅列することは極力避けましょう。必須の条件が増えるほど、対象のエンジニアの母数は少なくなります。かつ、競合との競争も激しくなり、採用が難航する可能性があります。採用する目的を踏まえ、外せない必須要件と、あればなお良しの歓迎条件に分けましょう。

また、「Javaでの開発経験5年以上」などの年数表記も極力避けましょう。なぜなら4年の経験でも優秀なエンジニアはいるからです。応募時点で必要以上にハードルを高くすることは、エンジニア採用においては得策ではありません。エンジニアの採用では、極力年数で縛らず応募の間口を広げておき、経験内容で判断しましょう。

エンジニアにとって読みやすい求人票を意識する

求人票は適度に改行したり、職務内容や開発環境を箇条書きにしたり、読みやすい内容を意識しましょう。転職活動中のエンジニアには毎日多くの企業からスカウトや求人案内が届きます。読みにくい求人票は、それだけで選択肢から外されてしまう可能性があります。

ペルソナにあわせて情報を取捨選択し、読みやすい体裁で求人票を作成しましょう。

4.求人票の定期的な改善

求人票は、定期的に応募効果などを確認しながら改善していくことで成果に結びつきやすくなります。

ペルソナと訴求内容を修正する

求人の公開後、一定の期間が経っても応募がない場合は、ペルソナと求人の訴求内容を修正する必要があります。一概に求人票の内容が原因とは言い切れないものの、想定したペルソナがズレている、もしくはペルソナに対しての訴求がズレているケースも多々あります。

応募が集まらなかったり、ターゲットから外れたエンジニアの応募が多かったりする場合は、改めてペルソナと訴求内容を見直して求人票を修正しましょう。

求人票を分割してターゲットを適正化する

ターゲットや年収条件が幅広く設定されている求人票は、ターゲットを細分化して求人票を分割しましょう。

応募が集まらない原因として、ターゲットや想定年収が幅広く設定されているために、結局どのような求人なのかが分かりにくい場合があります。

たとえば、年収幅が400万円〜800万円の求人の場合、年収400万円のエンジニアと800万円のエンジニアではスキルや経験が大きく異なります。異なるターゲットが1つの求人に混同されてしまっているため、結局どんなエンジニアを採用したいのか分かりづらいです。

また、求職者は求人票の年収を確認する時に下限の年収を気にする傾向があります。そのため、仮に年収700万円を希望するエンジニアが求人を見た際、下限の年収が400万円に設定されていると懸念を抱き応募しない可能性もあります。

このようなケースを避けるため、求人票は求めるスキルや年収ごとに極力分割するようにしましょう。

関連記事:求人票の書き方のコツとは?明記すべき項目と記載NG項目もあわせて解説

エンジニアの採用面接で気をつけること

優秀なエンジニアを採用するには、面接時の対応も重要です。自社が与える印象に気をつけ、候補者を正しく見極めるための質問をしましょう。具体的なポイントをまとめました。

面接官の印象アップを意識する

転職者の中には、「面接官の人柄が良かったので入社を決めた」という人が少なくありません。そのため、欲しい人材を獲得するには面接官のふるまいも重要です。

面接官には、身だしなみや態度に気をつけるのはもちろん、候補者一人ひとりに合わせて自社の魅力を伝えることが求められます。その際、対応を面接官任せにするのではなく、会社として面接官のスキルアップをサポートするのもポイントです。

思い込みで優秀なエンジニアを見逃さない

「質問に対する回答がスムーズでなかった」「転職回数が多い」といった理由だけで、候補者の評価を下げるのは早計です。人によっては面接時にうまく話せないこともありますし、優秀な人材の中にも複数回の転職を経験している人はいます。

転職回数に不安を感じた場合、単に回数で判断するのではなく転職理由を深掘りしましょう。「◯◯のスキルを身につけたかった」などの前向きな姿勢で転職している可能性もあるからです。

時事ネタで社会への関心度をチェックできる

社会への関心度を知りたい場合は、時事ネタを取り入れた質問で世間への興味を確認できます。

「最近が話題になっているが、トラブルのない金融システムを築くにはどうすれば良いか?」など、候補者ならどう対応するかを聞くことで、課題に対する解決能力も図れるでしょう。

関連記事:エンジニア採用で人事が知っておきたいことは?8つの採用のポイントも解説

採用が難航する場合はSESやフリーランスも検討する

正社員採用の難航が続く場合は、ほかの方法でエンジニア人材を確保することも検討しましょう。ここでは、社員採用以外でエンジニアを確保するための方法としてSESとフリーランスの2つを紹介します。

SESとは

SESとは、システムエンジニアリングサービスの略称です。発注者であるクライアントにSES企業からエンジニアが提供され、定められた期間エンジニアが業務を遂行します。

急ぎでエンジニアが必要にも関わらず採用が難航する場合や、特定のプロジェクトにのみ人員が必要になった場合など、効率的にエンジニアを調達することが可能です。

フリーランスとは

フリーランスとは、特定の企業や団体に所属せずに、自身のスキルや経験をもとに案件ごとに取引先と契約する個人事業主などを指します。定められた期間業務を遂行することや、あらかじめ定められた成果物を納品することで対価を得ます。

比較的短いリードタイムで案件に参画できるフリーランスも多いです。フリーランス専門のマッチングサービスもあるため、エンジニアの採用に苦戦している場合はフリーランスも検討しましょう。

関連記事:【企業向け】フリーランスエンジニアの費用相場|活用のメリット・デメリットも

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エンジニアの採用方法に関するよくある質問

エンジニアの見つけ方や人材を見極める方法など、エンジニア採用において疑問を抱くポイントにお答えします。

Q.どうやってエンジニアを見つける?

A.人材エージェントやダイレクトリクルーティング、求人サイトなどを使って人材を探せます。最近は、リファラル採用やSNS採用を活用する企業も増えているようです。複数の採用チャネルを組み合わせることで、エンジニアと出会えるチャンスが広がるでしょう。

Q.優秀なエンジニアの見分け方は?

A.優秀なエンジニアには、ITの知識や技術はもちろん、コミュニケーション能力やタスク管理能力が高いといった特徴があります。採用時に技術が未熟であっても、向上心がある人材は入社後の成長が期待できます。採用が難航する際は条件を緩め、入社後に育成することも必要です。

Q.どんな採用媒体を使えばいい?

A.面接の日程調整といった手間を省きたい場合はエージェント、多くの人数を採用したい場合は求人サイトが向いています。求職者に対して積極的にアプローチしたい場合は、ダイレクトリクルーティングが向いているでしょう。


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