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「DX人材を採用できない状況が続いている」といった悩みを抱える企業は増加しています。実際に情報処理推進機構が公表している「DX白書2025」でも、日本企業においてDX人材が不足していることが示されています。
この記事では、各種データをもとにDX人材の不足状況についてまとめました。そのうえで、人材不足を解消する具体的な方法を紹介するので、DX推進に課題を抱えている担当者はぜひ参考にしてください。
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目次
日本ではDXの知見を持った人材の不足がDX推進の課題となっています。国内でDX人材が不足する背景としては、少子化やIT需要の増加といった理由が考えられるでしょう。以下では、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)のDX白書2025をもとに、「量」や「質」、職種の観点からDX人材の不足状況を見ていきましょう。
DX白書2025では、DXに取り組む企業に対してDX人材の「量」の確保状況について尋ねた結果が示されています。

引用元:DX白書2025|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
日本では、2022年度においてDX人材の量が「大幅に不足している」と回答した企業は49.6%でしたが、2023年度では62.1%まで増加しています。2024年度になると58.5%と少し割合が下がりますが、依然として6割近くの企業が大幅な不足を感じていることに変わりはありません。
DX人材の「質」の確保状況に関しては以下の通りです。

引用元:DX白書2025|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
「質」に関しては、2022年度から2024年度にかけて「大幅に不足している」と回答した企業が増えています。
職種別に見てみると、日本ではDX人材の中でも特にビジネスアーキテクトが不足している傾向が見られます。

引用元:DX白書2025|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
ビジネスアーキテクトは、DXの目的設定から導入、導入後の効果検証まで、関係者と協力しながら一気通貫してDXを推進する役割を持っています。ビジネスアーキテクトの育成・採用は多くの企業にとっての課題であるといえるでしょう。
DXを推進しない場合、日本は「2025年の崖」にぶつかるといわれていました。すでに2025年を過ぎた今も、人材不足から思うようにDXを推進できていない企業は多いと考えられます。
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経済産業省や情報処理推進機構では、DX人材の類型として以下を挙げています。
| 類型 | 役割 | 必要なスキル・知見の例 |
| ビジネスアーキテクト | 司令塔として目的設定やプロジェクトの推進を担う | マネジメント力、企画力 |
| データサイエンティスト | データの収集・解析を行う | 統計学、AI |
| データマネジメント | データの安全性確保と利活用の促進を行う | DB設計 |
| サイバーセキュリティ | リスク抑制とセキュリティ対策を行う | リスク管理 |
| ソフトウェアエンジニア | システムの設計・実装を行う | 開発、クラウド |
| デザイナー | 顧客視点のUX/CX設計を行う | デザイン思考 |
国内のDX人材不足が深刻だからこそ、「自社に今どの役割とスキルが足りないのか」を明確に定義することが大切です。求めるスキルセットを定義することで、採用のミスマッチを防いでDX推進を実現できます。漠然と「ITに強い人」を探すのではなく、経営課題やプロジェクトのフェーズに合わせて必要な人物像を定義しましょう。

近年、DX推進に取り組もうとする企業の多くが、推進の要となる人材不足に悩まされています。人材不足を解消するためにも、まずは人材が不足する原因を考えていきましょう。
DX人材の採用が思うように進まない最大の理由は、市場での獲得競争が激しいことです。デジタル技術を活用した変革を推進できる人材へのニーズは、業界を問わず急速に高まっています。そのため、限られた人材を多くの企業が奪い合う状況となり、採用は厳しさを増しています。
特に中小企業では、大手企業と同等の待遇や環境を用意することが難しく、優秀なDX人材を採用するのは簡単ではありません。
社内に実はDXを推進できるポテンシャルを持った人材がいるのに、企業側がそれに気づいていないケースがあります。原因の一つは、採用選考時に「ITの素養や興味がある」と分かっていても、その情報が人事で止まり、配属先の部署に共有されていないことです。
情報が共有されていれば、その社員に現場でのノーコード開発を主導してもらうといった取り組みができます。IT部門と現場をつなぐ架け橋としての活躍も期待できるでしょう。情報が分断されていると、こうした機会を逃し現場主導のDXが進まない原因になってしまいます。
採用時に個人のスキルや興味を人事が可視化し共有する仕組みがない場合、DXの素養を持った既存社員の力を活かしきれていない可能性があります。外部から新たな人材を迎える前に、適材適所の配置を行うことで、DX人材不足を解消できるかもれしません。
せっかくDX関連部署に配属された人材がいても、日常的なIT運用やシステムトラブル対応といった直接DXに関連しない雑務に時間を取られ、本来の業務に集中できていないケースがあります。本来なら新しいデジタル戦略の立案や実装に注力すべき人材が、日々の運用業務に忙殺されてしまうと、DX推進のスピードが鈍化してしまうでしょう。
ここからは、DX白書2025にもとづき、企業のDX推進の取り組み状況を紹介します。まずは、DX人材を確保する方法について見ていきましょう。

引用元:DX白書2025|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
上記のグラフを見ると、日本では「社内人材の育成」「既存人材(他部署からの異動者も含む)の活用」「経験者・外部採用(中途採用など)」の回答率が高いことが分かります。
人材育成のための施策に関してのデータも見てみましょう。

引用元:DX白書2025|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
上のグラフによると、日本ではDX人材の育成に関して「とくに支援はしていない(36.6%)」という回答がトップでした。ただ、DX白書2024によると、DXの成果が出ている企業では、以下の取り組みを行う企業が多いことが分かっています。
加えて、DX白書2024によれば、DXの成果が出ている企業では、「DXを推進する人材の人材像を設定し、周知している」といった傾向があることも明らかになっています。
そもそも自社のDXがどの程度の成果を出しているか分からないという場合は、DX推進指標を参考にしましょう。DX推進指標とは何か知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
DX推進指標とは?自己診断の方法や活用するメリットを解説

DX人材が不足する状況を改善するには、ツールの導入や社内人材の育成、新たな人材の採用が考えられます。具体的な方法を確認していきましょう。
DX人材が不足している状況でも、各種ツールを活用することで非IT人材がシステムやサービスを開発できるようになります。たとえば、ローコード・ノーコードツールを使えば、プログラミングの経験が少ない人でも直感的な操作で業務アプリケーションを作成できるようになるでしょう。
また、AIやRPA(ロボティックプロセスオートメーション)を活用することで、定型業務の自動化やデータ分析が専門知識なしでも可能になります。ITに詳しくない従業員が使いこなせるツールを選び、技術的なハードルを下げることで、全社的なデジタル活用能力を底上げしましょう。
長期的な視点では、社内でDX人材を育成することも効果的です。まずDX人材の要件定義を行い、どのようなスキルや知識を持った人材が必要かを明確にしましょう。
DX人材に必要なスキルが分からない場合は、経済産業省が公開しているデジタルスキル標準が参考になります。デジタルスキル標準は、DX推進に必要なスキルを体系的に整理したもので、自社に合ったスキルセットを設計する際の指針となるでしょう。そのうえで、適性のある育成対象者を選定します。既存の業務でデジタルツールを積極的に使いこなしている社員や、新しい技術に興味を示す社員は、育成の候補として検討する価値があります。
スキル習得のためには、座学とOJTを組み合わせるのが効果的です。たとえば、マナビDXのようなオンライン教材を活用して基礎知識を学んだ後、実際のプロジェクトに参画してもらうことで、実践的なスキルを習得できます。
デジタル人材の育成方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
デジタル人材はなぜ足りない?育成・採用を成功させる方法
社内育成には時間がかかるため、即効性を求めるなら中途採用で人材を迎え入れる方法も検討しましょう。採用のミスマッチを防ぐには、事前に求める人物像を明確にすることが大切です。単に「DX人材」という漠然とした表現ではなく、技術スタックやプロジェクト経験など、具体的な要件を明確にしましょう。
DX人材に自社の魅力を伝える際は、業務内容について説明することを意識しましょう。レバテックの「IT人材白書2026」によると、転職において企業選びで重視することの第1位は「給与」ですが、第2位には「業務内容」がランクインしています。

引用元:IT人材白書2026|レバテック
優秀なDX人材は、「自分が培ってきたスキルを活かせるか」「どのような裁量を持ってプロジェクトに携われるか」といった仕事の本質を重視する傾向があります。採用競争に勝つためには、納得のいく待遇の提示だけではなく、自社でできる挑戦や、具体的な業務内容について魅力的にアピールすることが大切です。
DX人材の応募が集まりにくい場合は、自社からアプローチするダイレクトリクルーティングの活用もおすすめです。
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中途採用が難しい場合は、フリーランスの活用も検討しましょう。DX人材は多くの企業が欲しがっているため、正社員採用は簡単ではありません。フリーランスであれば、正社員採用ほど人材獲得競争が激しくなく、ハイスキルな人材と出会える可能性が高まります。
レバテックの調査によると、DXを推進する企業のうち約65%がDX推進においてITフリーランスを活用していることが分かっています(回答数:「DX推進に取組んでいる」と回答した方429名)。具体的な活用領域の上位3つは以下の通りです。
この結果からは、各企業が開発支援にとどまらず、AIやデータ活用といった幅広い分野でフリーランスを活用している状況がうかがえるでしょう。
参考:DX推進におけるITフリーランス活用が進む、 AI・データ分野での活用は約6割|レバテック
レバテックの別の調査では、以下のようなDX推進の中核を担う領域のフリーランス向け案件が増えていることが分かっています。
案件増の背景にあるのは、DXやAX(AIトランスフォーメーション)を推進する企業が増える中、複雑化するプロジェクトを支援する即戦力人材への需要の高まりです。フリーランスは外部のプロジェクトで培った多様な知見を持っているため、自社にないノウハウを取り入れる意味でも活用の意義は大きいといえます。
参考:ITフリーランス案件発生数は昨年比149%で過去最高 DX/AXの加速に伴いPM・ITコンサル需要が拡大|レバテック
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ここでは、DXの基本的な知識やDXに関わる人材に関する疑問に答えていきます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を手段として、ビジネスモデルや組織全体を根本から変革し、新たな価値を生み出すことを指しています。単なるデジタルツールの導入や業務プロセスのデジタル化を指すのではなく、デジタル技術の活用により、製品やサービス、ビジネスモデルを変革することが特徴です。
DXの重要性が高まるにつれ、専門スキルを持つ人材の需要が急増し、多くの企業で人材の奪い合いになっていることが原因です。また、DXの素養がある社員が、専門外の部署に所属しているという風に、社内の埋もれた才能に気づけていないことも人材不足の原因となっています。
ローコードツールやAIを活用し、ITスキルがない社員でもデジタル化を進められる環境を整えることで、DX人材の不足を補えます。また、研修やOJTを通じて社内でDX人材を育成する方法もあるでしょう。社内での育成が難しい場合は、中途採用やフリーランスの活用で即戦力となる外部人材を迎え入れましょう。

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