【AWS re:Invent2022】イノベーションが相次ぐアマゾンの黄金期は終わったか【テッククランチ評論】

2023年1月11日

執筆者(タイトル記事)

Ron Miller

EContent Magazineのコントリビューティング・エディターを経て、2014年よりTechCrunchで企業に関する記事を執筆。過去には、CITEworld、DaniWeb、TechTarget、Internet Evolution、FierceContentManagementなどのメディアでレギュラーコラムを執筆。

評論:イノベーションが相次ぐアマゾンの黄金期は終わったか

AWSが毎年開催している顧客向けの華やかなイベント「AWS re:Invent」はかつて毎度、発表の嵐だった。同社から生み出されるイノベーションは度肝を抜くもので、その膨大な量のニュースについていくのは大変だった。

しかし、今年は違った。昨年が漸進的だったとすれば、今年は意味のあるニュースが実に少なかった。

テッククランチが示した通り、昨年は28本の記事をリリースした。今年はこの記事を含めて18本に減った。TechCrunchが記事数を減らしたかったということではなく、単に記事にすべきニュースが少なかったということだ。

2日目の人工知能(AI)と機械学習の基調講演は、既存製品の段階的な改良に終始した。有意義な発表があまりに少なかったため、同僚のフレデリック・ラーディノイスはニュースの少なさを嘲笑する写真主体の記事を書いた。

どうやらエコシステムが巨大化し、製品も膨大な数になったため、同社はゼロから何かを生み出すよりも、すでに展開している製品の使用やそれらの製品間(あるいは外部パートナー製品と)の連携をより容易にすることに注力することになったようだ。

つまり、ニュースという観点からすると、書くべきことが本当に少ないことを意味する。SageMakerの8つの新機能や、データベース、分析の5つの新機能は、そうした機能を必要としていた人たちにとっては重要なものに違いないが、すでに機能が豊富な製品群にさらに機能を追加しているように感じられる。

はっきりさせておくと、製品同士を連携させたり、他の製品とこれまで以上にうまく連携させたりすることは悪いことではない。実際、必要なことだ。毎日AWSを使って仕事をする人は簡単にサービス間を動けるようになることをおそらく歓迎しただろう。ただ、SageMakerやAuroraデータベースがはじめて発表されたときのようなインパクトは、今回にはなかった。

公平のためにいうと、今回のカンファレンスで新製品の発表が全くなかったというわけではない。実際、サプライチェーンのデータ管理への進出となる「Amazon Supply Chain」や、複数の異なるデータソースからの顧客データを管理する「Amazon Clean Room」(久々に奇妙な製品名だ)など、いくつかの新しいツールが紹介された。後者は、Salesforceが9月に開催したイベント「Dreamforce」で紹介したSalesforce Genieによく似ている。

Amazonはまた、いくつかのZero ETL製品を紹介した。ETLとは抽出、変換、格納のことで、データサイエンティストなら誰でもデータを自分たちのモデルで使えるような形式にするために経験する時間のかかるプロセスだ。AmazonはETLをバイパスする方法を考え出した。このコンセプトをさまざまな製品に取り入れることで巨大なものになる可能性がある。

これらは確かに興味深かったが、毎年素晴らしい製品を生み出し続けるAWSの能力に驚いて思わず立ち上がる、というようなものではなかった。

元記事:The era of constant innovation at Amazon could be over
By:Ron Miller

【re:Invent2022】AWS、複数サービスイベントをシンプルに接続できる「Eventbridge Pipes」機能を発表

AWSは、米ラスベガスで開催されたAWSの年次イベント「re:Invent2022」で、AWSのサービスをより簡単に接続する「Eventbridge Pipes」を発表した。

通常開発者は、AWSの異なるサービス間でやりとりできるようにするためのグルーコードを書かなければならず、これは時間のかかる手作業となる。

Amazonの最高技術責任者(CTO)であるWerner Vogels(ワーナー・ボゲレス)氏は基調講演でこの新機能を紹介し、パイプラインによって全体のプロセスがシンプルになると紹介した。

「当社の顧客の多くは、実際に異なるサービス間の接続を構築しようとすると、ちょっとしたグルーコードを書かなければならない。そしていつものことだが、なぜここでパイプの原理を使うことができないのかと考え続けてきた。今日、AWSのサービスを簡単につなぎ合わせることができるEventbridge Pipesを発表できることを嬉しく思う」(ワーナー・ボゲレス)

Eventbridge Pipesはかなり柔軟だ。同氏は「消費者に届く前に、イベントを実際に操作したい場合は、lambda関数やポイント・ツー・ステップ関数、API Gatewayを使ってパイプを流れるイベントを操作するコードを実際に実行することができる」と説明した。

同社が新機能発表のブログ記事で書いているように、「EventBridge Pipes」を使用すれば、サポートされているAWSサービスや自己管理サービスを、イベントプロデューサーやイベントコンシューマーとして、シンプルで信頼性高く、かつ一貫性がありコスト効果の高い方法でアプリに統合できるという。

AWSによると、EventBridge Pipesは世界全地域で利用できる。

元記事:Amazon announces Eventbridge Pipes, a simpler way to connect events from multiple services
By:Ron Miller

【re:Invent2022】AWS、機械学習ベースの新データ管理サービス「DataZone」提供へ【AWS re:Invent2022】

AWSは、米ラスベガスで開催された年次イベント「re:Invent2022」で、企業がデータのカタログ化、発見、共有、統制することを支援する新しいデータ管理サービス「Amazon DataZone」を発表した。機械学習を利用して、企業がデータカタログを構築し、検索可能なメタデータの生成を支援することが特徴だ。

AWSのCEO、Adam Selipsky(アダム・セリプスキー)氏は基調講演で、「データが持つパワーと価値を最大限に引き出すためには、適切な人とアプリケーションが、必要なときに適切なデータを見つけてアクセスし、共有することを容易にする必要がある。そしてデータの安全性とセキュリティを維持する必要がある」と述べた。

DataZoneはそうしたデータを管理・統制するためのきめ細かなコントロールをユーザーに提供できる。データの管理統制は企業にとって長らく大きな問題だったが、データ量が増えるにつれ難しくなる一方だった。例えば、個人情報に配慮しながら、正しいユーザーが正しいデータにアクセスできるようにするのは難しい。

「DataZoneでは、管理者やデータスチュワード(データ統制の責任者)がデータへのアクセスを簡単に管理・統制できるようにすることで、組織全体で安全にデータを自由に使えるようになる」とセリプスキー氏は説明した。「データエンジニア、データサイエンティスト、プロダクトマネジャー、アナリスト、その他のビジネスユーザーがデータを発見、利用、コラボレーションすることを容易にし、ビジネスに役立つ知見を促進できる」とも語っている。

DataZoneのユーザーは、データカタログを設定し、タクソノミーを定義できるポータルサイトにアクセスできるようになる。DataZoneがデータソースに接続されると、カタログにメタデータを持ってくるのにDataZoneは機械学習を用い、ユーザーは必要に応じてラベルや説明を追加することができる。

関連する情報として、AWSは11月27日に「Digital Sovereignty Pledge(デジタル統制に関する顧客との約束)」を発表し、データの保存場所やアクセスを管理するために必要なツールをユーザーに提供することを約束した。DataZoneはコントロール権を一部提供しているが、今回の機能リリースの焦点は明らかにデジタル主権にあるわけではないようだ。

元記事:AWS launches DataZone, a new ML-based data management service
By:Frederic Lardinois

【re:Invent2022】AWS、サーバーレスアプリ構築のためのローコードツール「Application Composer」提供へ【AWS re:Invent2022】

AWSは、米ラスベガスで開催されたAWSの年次イベント「re:Invent2022」で、サーバーレスアプリを視覚的に設計・構築するための新しいローコードツール「Application Composer」の導入を発表した。このサービスは、開発者がアプリケーションのアーキテクチャを構築しリソースをつなげ、機能を設計するためのビジュアルキャンバスとシンプルなドラッグ&ドロップのインターフェースを提供する。

AWSの最高技術責任者(CTO)を務めるWerner Vogels(ワーナー・ボゲルス)氏が基調講演で述べたように、多くの開発者がサーバーレスアプリの構築を始めたいと考えているが、取り組むにあたって障壁はまだ高いようだ。その理由の1つに、サーバーレスアプリケーションが一般的に非同期システムであるため、通常とは別で考える必要があるからだ。そこでチームは「Application Composer」でこの点の改善に乗り出した。

「開発者は便利さを理由に同期システムを選ぶことがある。同期システムはかなりシンプルに見えるからだ」とボゲルス氏は話した。「同期システムには、すべてのコンポーネントがある。イベント駆動型(アーキテクチャ)では、これらのコンポーネントがどのように連携して動作するのかが、少し難しく見える。そこで私たちは、サーバーレスを使ったことがない開発者のために、どうすれば簡単なものにできるのだろうか。何から始めればいいのかをどうやって知るのか。どのサービスが必要なのか。どのように連携すればいいのか。私たちはもっと簡単にしたかった」。

Application Composerを使えば、開発者は例えば標準的なトランスフォーメーションタスクを実行するための関数を簡単に構築し、数回のクリックでデプロイすることができる。

脱出ハッチがあるので、開発者はこのコードを持って自分の好きな統合開発環境(IDE)で作業を続けることができる。ボゲルス氏が指摘したように、Application Composerはビジュアルなシステムであるため、同僚とこのコードを共有して共同作業をすることもはるかに簡単になっている。

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元記事:AWS launches Application Composer, a low-code tool for building serverless apps
By:Frederic Lardinois
翻訳:Nariko

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