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「日本を、IT先進国に。」をビジョンに掲げるレバテック株式会社( https://levtech.jp/ ) は、正社員・フリーランスとして働くIT人材563名に対し、フリーランス保護新法に関する意識・実態調査を実施しました。今回は企業編・人材編に分けての発表となり、本リリースでは人材編をお届けいたします。
<サマリ>
1.新法の概要を知るITフリーランスは約2割にとどまる
2.約4人に1人のITフリーランスが「口頭契約による認識齟齬」の経験があると回答
3.フリーランスになることを決断した主な理由、1位は「スキルに見合った報酬の提示」
今年11月に施行されるフリーランス保護新法について、現在フリーランスとして働くIT人材のうち約20%が「内容を熟知している(4.6%)」または「概要は理解している(15.6%)」と回答しました。正社員として働くIT人材に対して同様に理解度を聞いたところ、「内容を熟知している(5.7%)」「概要は理解している(12.5%)」と回答した方は合わせて約18%に留まりました。フリーランス活用中企業に対する調査結果*1と比較すると、フリーランス保護新法に対するIT人材の認知や理解度は低いことがわかります。
「内容を熟知」あるいは「概要は理解」していると回答したITフリーランスのうち、約半数が「新法の施行によってフリーランスという働き方は継続しやすくなる」と予想しています。法の認知度について同様に回答した正社員IT人材においては、約6割が「新法が施行されることによりフリーランスに挑戦しやすくなると思う」と回答しました。内容を理解している人は一部に留まったものの、今回の法施行を好意的に捉えているIT人材もいることがわかります。
*1 2024年9月17日発表 フリーランス保護新法に関する意識・実態調査(前編)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000687.000010591.html
ITフリーランスが取引先と契約を行う上でこれまでに経験したことがある事例(複数回答)に関して、「口頭で契約内容や条件を決定したため、後々認識の齟齬が発生した(24.8%)」が最多となりました。「報酬の支払い遅延や未払い(18.8%)」「一方的な報酬の減額(14.9%)」といった金銭面におけるトラブルを経験したことがある方も多いことがわかります。
フリーランスとして働くうえで感じている悩みや不安(複数回答)では、「今後も継続的に案件が獲得できるのか(47.5%)」が1位でした。今回の新法において考慮された「現場での(ハラスメントを含む)人間関係」や「家庭の事情による業務調整」に関して、悩みを相談しづらいと感じている方も一定数いることがわかります。
こうした状況において、取引の適正化や働く環境の整備を目的とした法が施行されることは、フリーランスがより働きやすい社会を実現するための大きな一歩だと言えるでしょう。
フリーランスになることを決断した主な理由では、「自身のスキル・経験に見合った報酬を受け取りたいと思ったため(22.7%)」が1位に挙がりました。「家庭の事情等により、フルタイムで働くことが難しかった」ということを一番の理由としてフリーランスを選択した方も、約11%いることがわかります。
2024年の春闘賃上げ率は33年ぶりに5%を超え、各社賃上げの動きが見られます*2。一方で多くのIT企業では、多重下請けの取引構造も影響し、構造的に賃金が上がりづらいということがしばしば指摘されます。こうした中で、フリーランスを選択することによる報酬アップを狙う方も少なくないと言えるでしょう。
また、出産に伴う女性の離職やビジネスケアラー・介護離職者の増加等に伴う経済損失が危惧される中、やむを得ない家庭の事情を抱えながらキャリアとの両立を図るためにフリーランスを選ぶ方も増えているのではないでしょうか。
*2 東京商工リサーチの調査によると、2024年度の賃上げ実施企業は約84%とされている
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1198855_1527.html
今回の調査によって、フリーランス保護新法についてのIT人材の認知度・理解度は依然として低い状況であるということが明らかになりました。施行開始が約2ヶ月後に迫る中、新たな法が効果を発揮するためには、フリーランスとして働く人材への周知・理解促進も課題だと言えるでしょう。
IT人材の不足が叫ばれる日本社会において、フリーランスを浸透させていくことは、賃金が上がりづらい従来の日本の産業構造に変化をもたらす可能性を持っています。また、フリーランスという働き方の選択肢を広げることで、出産育児・介護など、何らかの要因でキャリアを諦めざるを得なかった方々が働ける環境を作り出すことができるかもしれません。
新法の施行をきっかけに、日本におけるフリーランスの浸透、労働市場全体の柔軟性や多様性の向上が期待される一方で、解決すべき問題も多く残されているのが現状です。レバテックフリーランスは今後も、キャリアの一つの選択肢としてフリーランスを選ぶことができる人を増やすため、課題の解決に向けた取り組みを続けます。
<調査概要>
調査対象:正社員、フリーランスとして働くIT人材563名
調査年月:2024年7月30日~2024年8月2日
調査方法:Webアンケート調査
有効回答数:563名
調査主体:レバテック株式会社
実査委託先:GMOリサーチ&AI株式会社
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