最終更新日:2025年10月3日

アウトソースの意味とは?メリット・デメリットや成功のポイントを解説

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「アウトソース」という言葉は頻繁に耳にするものの、意味を正確に理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。実は、アウトソースは単なる業務の外部委託ではなく、企業の競争力強化につながる経営戦略です。

この記事では、アウトソースの意味や、外注や人材派遣との違い、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。人材不足や業務効率化に悩む担当者の方はぜひ最後までお読みください。

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アウトソースとは?意味や関連用語との違い

アウトソースとは、企業が業務の一部を外部の専門業者に委託することを指します。ただし、ただ単に業務を外部に任せることを意味するわけではありません。専門的な業者に委託することで、パフォーマンス向上を図る目的があります。

近年では人材不足や働き方改革の推進により、多くの企業がアウトソースを戦略的に取り入れるようになりました。

以下では、アウトソースと混同されやすい関連用語を解説していきます。

アウトソースと外注の違い

アウトソースと外注は似た概念ですが、目的に違いがあります。

一般的に外注とは、外部の業者に自社の業務の一部を依頼することを指します。一方でアウトソースは、企業の経営戦略の一環として、特定の業務を外部に委託するものです。

外注は「今だけ手が足りないから助けてほしい」といった一時的な依頼であることが多いのに対し、アウトソースは「この業務は専門家に任せて、自社は核となる業務に集中する」という長期的な視点から行われます。つまり、外注はあくまで作業の代行ですが、アウトソースは業務委託による効率化やコスト削減を目的としている点が大きな違いといえるでしょう

外注と委託の違いについては、下記の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
外注と委託の違いとは?業務委託の種類や外注先を選ぶ方法を解説

アウトソースと人材派遣の違い

アウトソースと人材派遣は、どちらも外部の人材リソースを活用する方法ですが、契約形態や業務指揮者、責任の範囲が異なります。

  アウトソース 人材派遣
契約形態 委任契約・準委任契約・請負契約 労働者派遣契約
指揮命令権 委託先 派遣先
責任の範囲 委任契約・準委任上契約の場合:委託先が業務の遂行に対して責任を負う

請負契約の場合:委託先が仕事の完成に対して責任を負う
派遣先が業務の進め方や成果物の品質管理の責任を負う

派遣元が派遣労働者の賃金支払いや労働条件の明示、有給休暇の取得に関する対応など、雇用主としての責任を負う

人材派遣は、派遣会社が雇用する人材を一時的に自社に受け入れ、自社の指揮命令下で働いてもらう形態です。つまり、「人」を借りる形になり、業務の進め方や品質管理は自社の責任となります。雇用責任は派遣会社にありますが、業務の遂行責任は自社が負います。

一方、アウトソースは業務委託契約であるため、委託者側に指揮命令権がなく、業務プロセスや人員配置などは委託先が担当する必要があります。
業務委託契約とは、委任契約・準委任契約・請負契約という3つの契約形態の総称として使われる用語です。これらの契約は、いずれも外部の事業者に業務を委託する際に用いられますが、それぞれ異なる特徴を持っています。
たとえば、委任契約と準委任契約の場合は、委託先に完成責任はないため、成果物に対しては自社が責任を負うのが特徴です。両者の違いとして、委任契約は法律行為の委託を目的とするのに対し、準委任契約は事実行為の委託を目的とする点が挙げられます。
請負契約の場合は、委託先が成果物に対する責任を負います。

下記の記事では、アウトソーシングとSESの違いについて解説しています。興味のある方は参考にしてみてください。
アウトソーシングとSESの違いとは?特定派遣との違いもあわせて解説

近年、人材不足の深刻化や競争優位性の維持を背景に、アウトソーシングを活用するIT企業が増加傾向にあります。IT系の業務を委託したいとお考えの方は、IT人材の紹介を行っているレバテックフリーランスをご活用ください。

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アウトソーシングの種類

アウトソーシングには、委託する業務内容によってさまざまな種類があります。自社の課題や目的に応じて最適な種類を選択することが重要です。以下の表では、アウトソーシングの種類と概要をまとめました。

種類 概要
BPO(Business Process Outsourcing) 経理や人事、総務などのバックオフィス業務を外部委託するもの
KPO(Knowledge Process Outsourcing) 専門知識を必要とする調査・分析業務などを外部委託するもの
RPO(Recruitment Process Outsourcing) 採用業務を外部委託するもの
LPO(Legal Process Outsourcing) 法務関連業務を外部委託するもの
CMO(Contract Manufacturing Outsourcing) 製造工程を外部委託するもの
SPO(Sales Process Outsourcing) 営業関連業務を外部委託するもの
ITO(Information Technology Outsourcing) システム開発や保守、運用などIT関連業務を外部委託するもの
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企業がアウトソースを活用する5つのメリット

ここでは、企業がアウトソースを活用するメリットを5つ紹介していきます。

1. 主要業務にリソースを集中できる

アウトソースを活用することで、企業は自社の核となる業務にリソースを集中できます。多くの企業では、間接業務に多大な時間とコストを費やしています。間接業務を外部に委託することで、経営資源を本来注力すべき分野に割り振ることが可能です。

たとえば、Webサービスを提供する企業が、システム開発に集中するためにカスタマーサポート業務をアウトソースするケースが挙げられます。戦略的な業務の切り分けにより、企業の強みをさらに強化することができるのです。

2. 業務の品質とスピードが向上する

アウトソースを活用して専門的な知見をもつ業者に業務を委託することで、品質と作業スピードの向上が期待できます。

レバテックがIT副業人材を活用している企業に行った調査によると、担当者の7割以上が「期待を上回った」と回答しました。理由として最も多かったのは「自社の生産性が向上したため」で58.7%を占めています。このように、専門知識を持ったアウトソースの活用は、業務効率の改善に大きく貢献するのです。

副業人材を活用した際の効果

出典:IT副業人材を活用する企業、約7割が期待以上の効果を実感|レバテック株式会社

3. コスト削減につながる

アウトソースは、長期的に見るとコスト削減につながる可能性があります。自社で正社員を雇用する場合、給与だけでなく、社会保険料や教育コストなど多くの固定費が発生します。一方、アウトソースでは業務量に応じて委託する期間を調整できるため、固定費の削減が可能です。

また、業者は専門性を活かして効率良く業務を行うため、自社で同じ業務を行うよりもコストパフォーマンスが高くなることが少なくありません。

4. 組織をスリム化できる

アウトソースを活用するメリットとして、組織の肥大化を防げるということが挙げられます。組織規模が大きくなると、管理コストの増加や意思決定の遅延、部門間の連携の難しさなど、さまざまな課題が生じがちです。

しかし、業務の一部をアウトソースすることで、組織をスリム化でき、意思決定のスピードの維持や管理・連携がしやすい組織体制の構築が可能になります。

5. 専門的な知識や技術を社内に取り入れられる

アウトソースのメリットとして、自社にはないノウハウや専門知識を取り入れられることが挙げられます。専門業者は最新の技術や業界動向に精通しているため、アウトソースを活用することで外部の知見を自社の業務改善に活かせる場合があります。

たとえば、Webサイトのマーケティングをアウトソースする場合、最新のSEO対策や分析ツールの活用法など、専門的なノウハウを得られるでしょう。

アウトソースの一つの選択肢として、フリーランス活用があります。以下では、フリーランス活用を悩んでいる方向けの資料がダウンロード可能なので、ぜひご利用ください。

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アウトソース導入前に知っておくべき3つのデメリット

アウトソースを導入する前に、デメリットについても知っておく必要があります。以下では、アウトソース活用のデメリットを紹介します。

1. 自社のルールが適用できない可能性がある

アウトソースした業務は、基本的に委託先のフローやルールに則って進められることが多いため、自社の細かなルールや慣習をすべて適用することは難しい場合があります。特に大手のアウトソーシング会社では、標準化された独自のプロセスを持っていることが多く、それに合わせる必要があるでしょう。

自社の特殊な要望や細かいルールの適用を求めると、コストが増加したり、効率が落ちたりする可能性があります。アウトソースを検討する際は、委託先がどの程度カスタマイズに対応できるかを事前に確認することが重要です。

2. 情報漏洩のリスクがある

業務をアウトソースする際には、必然的に社内の情報を共有する必要があります。この過程で、機密情報が漏洩するリスクが発生するため、セキュリティ対策が重要となります。

情報漏洩のリスクを軽減するためには、委託先とのあいだで厳格な秘密保持契約を結ぶことや、情報セキュリティ対策の実施状況を確認することが不可欠です。また定期的な監査の実施や情報共有の範囲の限定など、リスク管理体制を構築しておく必要があります。

3. 委託業務の管理が複雑化する

アウトソーシングにより、依頼した業務に深く関わらなくなることで、業務フローや進捗状況を把握しづらくなる可能性があります。業務を「丸投げ」してしまうと、品質の低下や予期せぬトラブルに気づくのが遅れるリスクがあるのです。

業務の進捗を把握し品質を維持するためには、適切な管理・統制の仕組みを構築することが重要です。具体的な目標設定や定期的な報告会を行い、問題があれば早期に対応できる体制を整えましょう。ただし、過度に細かく管理すると、効率化やコア業務へのリソースの集中といったアウトソースのメリットが損なわれる可能性もあるため、バランスが大切です。

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アウトソースできる業務の具体例

ここでは、アウトソース活用に向いている業務を紹介します。参考にしてみてください。

総務・経理

総務部門は社内の環境整備や備品管理、各種手続きなどを担当します。また、経理部門は会計処理や税務申告、給与計算などが主な業務です。これらの業務は専門知識が必要ながらも、定型的な作業が多いという特徴があるため、アウトソースに向いています。

アウトソースすることで、専門家による正確な処理が期待できるとともに、社内に専任の担当者を置くコストを抑えられます。

人事

採用活動や人材育成、労務管理などを担当する人事部門は、法改正への対応や専門知識の習得が常に求められます。特に採用活動は、求人広告の作成や面接、内定手続きなど多くの工数が必要です。

人事業務をアウトソースすることで、最新の法令に準拠した対応や、採用市場のトレンドを反映した採用活動が可能になるでしょう。また、定量的な評価制度の構築など、専門的な知見を必要とする領域でも高品質なサービスを受けられる可能性があります。

コールセンター・ヘルプデスク

顧客からの問い合わせ対応や製品サポートを行うコールセンター・ヘルプデスク業務は、人員の確保や教育、設備投資などコストがかかります。また、問い合わせ量の変動に合わせた人員配置も難しい業務です。

これらをアウトソースすることで、専門的なトレーニングを受けたオペレーターによる質の高い対応が可能になります。また、繁忙期と閑散期の人員調整もできるため、コスト効率が向上します。24時間対応や多言語対応など、自社では難しいサービスも提供しやすくなるでしょう。

デザイン業務

デザイン業務は、トレンドの変化や専門ツールの習得が求められる専門性の高い分野です。しかし、専任のデザイナーを配置するのが難しい企業も多いでしょう。

デザイン業務をアウトソースすることで、最新のトレンドを取り入れた質の高い成果物を得られます。また、一時的に業務量が増える場合でも柔軟に対応できるため、効率的な運用が可能です。

デザイナーに業務委託するメリットについては、下記の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
デザイナーに業務委託するメリットとは?中途採用や派遣との違いも解説

営業・マーケティング

営業活動やマーケティング施策の実施は、企業の成長に直結する重要な業務です。しかし、新規顧客開拓やデジタルマーケティングなど、専門知識や経験が必要な領域も多くあります。

これらの業務をアウトソースすることで、最先端の手法を活用した効果的な営業施策や成功実績のあるマーケティングのノウハウを活用できるでしょう。特にWebマーケティングやSNS運用など、専門性の高い分野では、外部の専門家のサポートにより短期間で成果を上げることが期待できます。

ITシステム管理

サーバー管理やネットワーク構築、セキュリティ対策など、ITインフラの運用保守は専門知識が不可欠な業務です。技術の進化が速く、最新の脅威や対策に常に対応する必要があります。

ITシステム管理をアウトソースすることで、専門技術者による安定したシステム運用や、最新のセキュリティ対策を実現できます。また、24時間365日の監視体制といったリソースが必要な業務を任せることで、コア業務へ集中できるようにもなるでしょう。

ITアウトソーシングのメリット・デメリットなどについては、下記の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
ITアウトソーシングとは?導入するメリットとデメリット、活用時の注意点

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アウトソースを成功させるためポイント

アウトソースを成功させるには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
以下で確認していきましょう。

自社の課題とアウトソースの目的を明確にする

アウトソース活用をして成果を出すには、自社が直面している課題を正確に把握することが重要です。よくある課題としては「専門人材の不足」「業務の属人化」「コア業務への集中時間の確保」「業務のスピードアップ」などが挙げられます。こうした課題を具体化し、アウトソースによって何を達成したいのかを明確にしましょう。

たとえば、単に「人手不足だから」という理由ではなく、「コア業務に集中して売上を○%伸ばす」「業務効率を○%改善する」など、具体的な目標を設定することがおすすめです。またその際、本当にアウトソースが最適な解決策なのかも同時に検討しましょう。

委託する業務範囲を選定する

アウトソースする業務を選定する際は、まず自社の業務を「主要業務(コア業務)」と「周辺業務(ノンコア業務)」に分類することをおすすめします。コア業務は自社の競争力の源泉となる業務で、基本的に内製すべきものです。一方、周辺業務はアウトソースの候補となります。

周辺業務の中でも、特に定型化しやすく、マニュアル化が可能な業務はアウトソースに適しています。逆に、自社のノウハウが詰まった業務や、常に柔軟な判断が求められる業務は、アウトソースに不向きです。委託する業務を適切に選定し、依頼することが大切です。

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アウトソーシングならフリーランスを活用しよう

アウトソーシングの手段としては、フリーランスや派遣、アウトソーシングの専門会社に依頼するなど、さまざまな選択肢があります。自社の業務を委託して、効率化できるところを選びましょう。中でも、特に注目したいのがフリーランス人材の活用です。フリーランスは比較的柔軟な対応が可能なため、企業の多様なニーズに応えることができます。

フリーランスや派遣などの人材を活用する際には、専門のエージェントへの相談がおすすめです。

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アウトソースに関するよくある質問

ここでは、アウトソースに関するよくある質問と回答を紹介しています。類似の疑問を持つ方は参考にしてみてください。

Q. アウトソースするとはどういう意味ですか?

アウトソースとは、企業が自社の業務の一部を外部の専門業者に委託することを意味します。ただし、単なる業務委託ではないのがポイントです。アウトソースは、企業の競争力強化やパフォーマンス向上を目的としており、専門性の高い外部業者に委託するという経営戦略の一つです。

Q. アウトソースとアウトソーシングの違いは何ですか?

アウトソースとアウトソーシングは、実務上ではほぼ同義で扱われることが多いです。あえて違いを挙げるとすれば、「アウトソース」は外部に業務を委託する行為そのものを指し、「アウトソーシング」はその戦略や考え方を指す場合があります。

ただし、日常的なビジネスシーンでは同じ意味で使われることが多い傾向です。

Q. アウトソース先とは何ですか?

アウトソース先とは、業務を委託する外部の業者を指します。具体的には、アウトソーシング専門企業や派遣会社、フリーランスなどさまざまな選択肢があります。

アウトソースしたい業務の内容や規模、予算に応じて最適なアウトソース先を選定することが重要です。

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