最終更新日:2025年8月7日

出社回帰で約4割のITエンジニアが同職種での転職を検討、根強く残る“リモート希望”の声

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「日本を、IT先進国に。」をビジョンに掲げるレバテック株式会社( https://levtech.jp/ ) は、近年増加する出社回帰の動きを受け、ITエンジニア654名に対して、リモートワークの実態調査を実施しました。

<調査サマリー>
1.約4人に1人のITエンジニアが企業の要請で出社頻度が増加
2.約8割が今後もリモートワークを希望、生産性の向上を実感する方も
3.テキストコミュニケーションに約6割が課題感、感情や意図の汲み取りに難しさ
4.出社回帰の方針で約4割が同職種での転職を検討、多様な働き方が鍵に

IT人材白書2025

1.約4人に1人のITエンジニアが企業の要請で出社頻度が増加

ITエンジニアに対して現在の働き方を聞くと、「ハイブリッド型勤務*1(44.6%)」が最も多く、そのうち「週2~3日(45.2%)」出社している方が最も多いことが分かりました。

コロナ禍と比較すると、約4人に1人が「所属企業の要請によって出社頻度が増加した(23.2%)」と回答し、出社回帰の動きが少なからず見られます。

*1 リモートワークと出社を組み合わせて働く形式

現在の働き方

ハイブリッド型勤務の出社頻度

コロナ禍と比較した時の出社頻度の変化

2.約8割が今後もリモートワークを希望、生産性の向上を実感する方も

現在リモートワークをしているITエンジニアの約8割が今後もリモートワークを継続したいと回答しました。現在リモートワークを実施していないITエンジニアにおいても、約4割がリモートワークを希望しており、リモートワークに対する根強いニーズがあることが分かります。

今後もリモートワークを継続したいか

今後リモートで働きたいか

リモートワークによる業務の生産性については、約4割が「変わらない(37.9%)」と回答しました。「大幅に向上すると思う(17.9%)」「やや向上すると思う(33.2%)」と回答した方は合わせて5割を超え、業務遂行において良い影響を実感しているITエンジニアも存在するようです。

リモートワークによる生産性の変化

IT人材白書2025

3.テキストコミュニケーションに約6割が課題感、感情や意図の汲み取りに難しさ

ITエンジニアが考える出社のメリットについては、「コミュニケーションが円滑になる(44.8%)」や「情報共有がしやすい(40.8%)」が上位に挙がりました。

リモートワーク中のテキストコミュニケーションについて聞いたところ、現在リモートワークをしているITエンジニアの約6割が「伝えたいことが上手く伝わらない」と感じた経験があると回答しました。また、63%が「相手の感情や意図を汲み取ることが難しい」と感じた経験があると回答するなど、リモートワーク中のコミュニケーションにおける課題が浮き彫りになっています。

出社のメリット

リモートワーク中のテキストコミュニケーションで、上手く伝わらないと感じた経験

リモートワーク中のテキストコミュニケーションで、相手の感情や意図を汲み取ることが難しいと感じた経験

一方でデメリットは「通勤時間が発生する(64.5%)」や「人間関係のストレスが増える(31.3%)」「外食費・交際費が増える(27.5%)」などが上位に挙げられました。出社をすることで、コミュニケーション面の課題が解決されるメリットを感じつつも、時間的なコストだけでなく、経済的・精神的に負担を感じていることがわかります。

出社のデメリット

4.出社回帰で約4割が同職種での転職を検討、多様な働き方が鍵に

リモートワークが可能であることは、働くうえでの条件として重要かという問いに対して、約7割が「重要な条件である」と回答しました。ITエンジニアにとって、「リモートワークができるかどうか」ということが一つの重要な指標になることがわかります。

リモートワークの重要度

現在リモートワークをしている方に対し、「今後勤務先が出社回帰の方針を打ち出した場合、キャリアプランにどのような影響を与えるか」聞くと、「同じ職種での転職を考えるきっかけになる(43.7%)」が最も多く、30代では過半数を超えました。「特に大きな影響はない(41.6%)」と回答したITエンジニアは約4割に留まるなど、出社回帰が従業員の働くモチベーションや転職意向に大きく影響することが分かります。

もしフル出社に切り替わった場合に出社を検討できるような環境や制度については「フレックスタイム制の導入(42.2%)」が最も多く、「通勤手当・住宅手当の増額(41.8%)」「ランチ補助や社食の充実(28.9%)」が続きます。一方で約6人に1人は「どのような制度・環境でも検討できない(16.2%)」と回答し、リモートワークへの強いこだわりが改めて浮き彫りになりました。

出社回帰が今後のキャリアプランに与える影響(複数回答)

【年代別】出社回帰がキャリアに与える影響(複数回答)

出社を検討できる環境や制度(複数回答)

〈執行役社長泉澤のコメント〉

今回の調査では、約4人に1人のITエンジニアが「企業の方針で出社頻度が増加した」と回答するなど、企業による出社回帰の流れが見られました。しかしリモートワークを希望する声は未だに多く、今後所属企業が出社回帰の方針を打ち出した場合、約4割が同職種での転職を検討すると回答しました。ITエンジニアにとってリモートワークの可否が職場選びやキャリア選択にも影響を与えていることがうかがえます。

実際にレバテックへのご相談の中でも「企業から出社頻度の増加を求められ、転職を検討している」といった声は少なくありません。レバテックのデータでも「原則出社」の求人は僅か2年で3.4倍に増加しています*2。IT人材の獲得が難しくなっている現代において優秀な人材の流出を防ぐには、画一的な出社回帰ではなく、個々の状況に合わせた柔軟な働き方を検討していくことが不可欠です。従業員一人ひとりの価値観やライフスタイルに寄り添った働き方を実現するためにも、定期的に社員の実情を把握し、ニーズに応じた制度設計を行うことが重要といえるでしょう。

*2 2025年7月発表「IT人材転職市場レポート」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000783.000010591.html

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