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最終更新日:2025年1月28日

「セキュリティ」が転職求人倍率1位に、50倍超えの高需要

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「日本を、IT先進国に。」をビジョンに掲げるレバテック株式会社( https://levtech.jp/ ) は、「IT人材の正社員転職/フリーランス市場動向 12月」を発表します。レバテックのデータを用いて算出した、IT人材の正社員転職/フリーランス市場における需給の変化を公開します。

<サマリー>
1.IT人材の転職市場は依然として「売り手市場」、求人倍率は10倍超を維持
2.転職求人倍率1位は「セキュリティ」、約50倍に届く
3.フリーランス活用の幅が広がる、案件倍率1位は「PM」「クラウド」 
4.2025年の崖迫る、コンサル求人数が前年同月比132%成長

1. IT人材の転職市場は依然として「売り手市場」、求人倍率は10倍超を維持

IT人材の転職市場は活況を呈しており、引き続き売り手市場となっています。2024年12月時点でのIT人材の転職求人倍率*1は11.6倍でした。正社員求人数は前年同月比130%、転職希望者数は前年同月比136%と増加傾向がみられ、共に過去最高値を更新しています。

厚生労働省が発表した「一般職業紹介状況」*2によると、2024年11月の正社員有効求人倍率は1.25倍となっており、IT人材の求人倍率は依然として高い水準で推移していると言えます。

IT人材 正社員求人数・求人倍率

ITフリーランス案件発生数においても右肩上がりで推移しており、2024年12月には前年同月比142%で過去最高となりました。フリーランス案件希望者数も前年同月比115%と、引き続き高水準で推移しています。

レバテックが昨年発表した調査*3によると、フリーランスを選択した理由には「自身のスキル・経験に見合った報酬を受け取りたいと思ったため(22.7%)」が最も多く挙がっています。IT業界では、従来から多重下請け構造の影響などにより、構造的に賃金上昇が難しい状況も起こり得ると指摘されています。収入増加の手段として、フリーランスという選択肢を検討する方も多いのではないでしょうか。

IT人材 フリーランス案件発生数

2. 転職求人倍率1位は「セキュリティ」、約50倍に届く

主要な職種・スキル別の転職求人倍率について、最も高いカテゴリは「セキュリティ(54.0倍)」でした。次いで「コンサル(41.8倍)」「PM(24.6倍)」と続きます。

昨今増加しているサイバー攻撃への対策として、新規部署の立ち上げや社内体制強化に伴う増員の動きが見られるほか、戦略立案できる人材のニーズも高まっているようです。

IT業界の転職求人倍率【2024年12月版】

▼レバテックで対応する全スキル・職種の求人倍率はこちら▼
https://levtech.jp/files/doc/engineer_creator_jobs-to-applicants_ratio_202412.pdf

3. フリーランス活用の幅が広がる、案件倍率1位は「PM」「クラウド」

主要な職種・スキル別のフリーランス案件求人倍率*4について、最も高いカテゴリは「PM(2.2倍)」「クラウド(2.2倍)」となりました。これらのスキルは、正社員・フリーランス問わず市場全体で需要が高いと言えるでしょう。

また「Java」や「C#/C#.NET」といったWebアプリケーションやシステム開発関連のスキルも上位に挙がっています。募集内容は、開発業務だけでなく要件定義からリリースまで長期間にわたるプロジェクトへの参画を求めるものや、フリーランス主導で進める予定の案件など、フリーランス活用の幅が多岐に渡っているようです。

IT業界の案件倍率【2024年12月版】

▼レバテックで対応する全スキル・職種の求人倍率はこちら▼
https://levtech.jp/files/doc/engineer_creator_projects-to-applicants_ratio_202412.pdf

4.2025年の崖迫る、コンサル求人数が前年同月比132%成長

経済産業省は「DXレポート」*5において、DX推進の重要性に触れながら、日本企業が既存システムの問題解決や経営改革への対応を怠った場合、2025年以降に毎年最大12兆円の経済損失が発生する問題(「2025年の崖」)を指摘しています。近年ではこの問題を回避し、DXを推進するために必要なスキルへの注目が高まっており、転職市場においてもその傾向が顕著です。例えば、「コンサル」求人数は前年同月比132%となり、「クラウド」「セキュリティ」も前年同月比120%以上の増加傾向を見せています。

また「COBOL」に関しても、直近2年で求人数が約2倍になっています。レガシーなシステムのマイグレーションやモダナイゼーションの需要が高まり、現状のCOBOLのシステムを読み解くことができる人材のニーズも増加しているようです。

職種・スキル別正社員求人数の推移

COBOLの正社員求人数の推移

フリーランス案件においても正社員と同様に、DX関連スキルやセキュリティの需要が高まっています。特に「PM」は前年同月比214%、「コンサル」は前年度比195%成長でした。正社員やフリーランス問わず、社内のDX推進のため、上流工程から参画できる人材やセキュリティ対策を進められる人材の需要が高まっているようです。

職種・スキル別フリーランス案件発生数の推移.

<代表執行役社長 髙橋からのコメント> 

IT人材の売り手市場は継続しており、正社員転職求人倍率は引き続き10倍超を維持しています。フリーランスの案件発生数・希望者数も増加しており、市場の流動性の高さがうかがえます。

また、DX関連スキルやセキュリティに関する需要の高まりも見受けられました。昨今、技術面の老朽化やシステムの肥大化・複雑化、レガシーシステムのブラックボックス化などにより生じる、いわゆる「2025年の崖」問題が叫ばれています。「PM」や「コンサル」といった最上流の工程から参画できる人材に加え、既存システムをサイバー攻撃から守るための「セキュリティ」人材についても、その需要は契約形態を問わず今後ますます高くなるでしょう。優秀なIT人材の獲得競争が激化する中、ダイレクトリクルーティングを活用した攻めの採用やフリーランス・副業人材の活用など、多様な手段で人材を確保していくことが企業のDXを進める鍵になるのではないでしょうか。

*1 求人倍率の定義
【算出式】求人倍率=求人数÷転職希望者数
【求人数】レバテックのエージェントサービスで募集中の中途採用求人数
【転職希望者数】レバテックのエージェントサービスで正社員転職を希望している利用者数

*2 厚生労働省  一般職業紹介状況(令和6年11月分))について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47705.html

*3 2024年9月19日発表 フリーランス保護新法に関する意識・実態調査(後編)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000688.000010591.html

*4 案件倍率の定義
【算出式】案件倍率=案件数÷業務委託案件希望者数
【案件数】レバテックのエージェントサービスで募集中の業務委託案件数
【案件希望者数】 レバテックのエージェントサービスで業務委託案件を探しているフリーランスの利用者数

*5 経済産業省「DXレポート」
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_02.pdf

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