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山下(Seamless)

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中国の南開大学に所属する研究者らがPhysical Review Aで発表した論文「Active upstream motion in a quantum fluid of light arising from nonreciprocal interactions」は、外部から押されたわけでも、自らの動力を使ったわけでもない光のビームがニュートンの運動第3法則の対称性を破り、流れに逆らって進む現象を実証した研究報告だ。

光の量子流体の中で作用・反作用の法則を破る?

川に落ちた葉が下流へ流されるように、流体の中にある物体は、自らエネルギーを使って逆らわない限りは自然に流れに乗って進んでいく。これは光の波や光子においても同様である。

しかし、この研究において、光の量子流体の中で光のビームが流れに逆らって、上流へ泳ぐという直感に反する現象が実証された。この現象は、ニュートンの運動第3法則(作用・反作用の法則)を破っている。この法則は、壁をドンと押せば、壁からも同じ力で押し返されるという例えでよく知られている。

モーターボートがスクリューを回して川を逆流できるのは、ボートが水を後ろに押し、水がボートを前に押し返すという対等な力が働いているためである。ここでは作用・反作用の法則が成り立っている。

これに対し、本研究では、エンジンに当たる仕組みを持たないボートが逆流する現象が確認された。これは、2つの物体が互いに及ぼす影響が対等ではなくなる「非相反的相互作用」が生じたことを示している。

実験では、非線形結晶にタイミングを合わせた2つのレーザービームを照射し、一方の幅が広いビームを「川」、もう一方の細いビームを「ボート」に見立てて検証が行われた。通常の相反的な物理状態であれば、細いビームは太いビームの流れに押し流されて下流へと移動する。しかし今回の設定では、結果として細いビームは自ら能動的なふるまいをせず上流へと押し進められたという。

なお、この逆走する推進力は、流体の速度や密度が極端に高いときでも低いときでもなく、中程度のときに最も強くなることも判明した。

Source Credits: Li, S., et al. (2026). Active upstream motion in a quantum fluid of light arising from nonreciprocal interactions. Physical Review A. https://doi.org/10.1103/lwyj-7m5f